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【読者記者】No.1766「ラウンド後半になるとアイアンが左に行き始めてしまいます」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンがつかまりすぎる」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/小手指グリーンゴルフ

読者記者No.1766 滝澤敏行さん

●60歳 ●自営業 ●ゴルフ歴/30年 ●ベストスコア/72 ●ハンディ/12 ●165㎝・62㎏ ●ドライバー飛距離/210ヤード

先生/小暮博則

72年生まれ、埼玉県出身。12年、「スタック&チルト」理論の生みの親、M・ベネット、A・プラマーから直接指導を受け、日本人初の公認インストラクターとなる。PFGA主宰

滝澤さんのお悩み
「疲れるとアイアンがつかまりすぎる」


ラウンド後半になると、アイアンがつかまりすぎてしまうことがよくあります。疲れて足が動かなくなっているんだと思いますがそれ以外にも原因があるような気がするんです


全体的にコンパクトで、方向性はよさそうなスウィング。インパクト前後のイン -アウト軌道がやや強く(3~4コマ目)、これが左へのミスにつながる可能性はある

滝澤 ラウンドが進むと、疲れなのか集中力不足なのか、アイアンがつかまりすぎるんです。

小暮 疲労で体が止まってしまうということも、もちろんあるのでしょうが、滝澤さんの場合はスウィングにもその原因があります。具体的には、テークバックが「インサイド‐シャット」で、ダウンスウィングでの右側屈が強く、軌道が強いイン‐アウトになっています。これだと、疲れて体の動きが悪くなると、すぐに引っかけます。

滝澤 やっぱり。

小暮 まずはテークバックを、インに引きすぎないことが大事です。ボールの右手前に、もうひとつボールを置いて練習すると、インに引くクセが抜けてくると思います。それと、切り返し以降は左腰、左肩を右よりも低くして回るイメージを持ってください。左サイドが低いとヘッドが上から入りますから、軌道はアウト‐インになります。ダウンブローでアウト‐イン軌道なら、つかまりすぎて左に曲がる球は出にくくなります。

<問題点>
フェースを閉じてインに上げすぎる

ハーフウェイバックの時点で、ヘッドが大きく背中側に回り、なおかつフェースが閉じている

記者「フェースをシャットに使いすぎですか?」
プロ「それよりイン‐アウトが強すぎるのが問題です」

クラブをインに引く人のうち、上級者はそのままインから下ろしてこられるので、過剰なイン‐アウト軌道になりやすい。ハーフウェイバックで、シャフトが概ね飛球線と平行になるように上げると(写真)、自然なイン‐イン軌道になる

Point 1
腰、左肩を低くしたまま回転

つかまりすぎてボールが「左に曲がる」のは、滝澤さんの場合イン‐アウト軌道が強すぎるから。トップでは右サイドが高くなり、左腰、左肩が低くなるが、その状態をキープしたまま回転すると、ヘッドが上から入り、アイアンに適したアウト‐イン軌道になる

左腰が高いとクラブが寝やすい

左腰を高くして回転すると、クラブが寝てアッパー軌道になりやすい。アッパーに振るとイン‐アウト軌道が助長される

Point 2
フォローでは左ひじをたたむ

アウト‐イン軌道で振れるようになったら、フォローでは左ひじをたたんでクラブを立てると、左に飛んだり、スライスしたりしない

Point 3
フィニッシュでは右肩を回していく

イン‐アウト軌道だと高いフィニッシュになるが、アウト‐イン軌道では、右肩を回して、クラブを首の後ろに低く収める

Drill
右手前にボールを置いて上げる

実際に打つボールの右手前、インに引きすぎると当たってしまう位置にボールを置いて練習すると、ヘッドを真っすぐ引く感覚が身につく

<取材後記>
元々つかまりすぎる打ち方でした
フェースは閉じ気味に使っている自覚があったので、それが問題かと思ったら、軌道のほうがより問題だったみたいです。アウト‐インに振ると、左に行かないし、球も上がります。

月刊ゴルフダイジェスト2022年4月号より