バンカーは、出すだけなら何とかなるという人でも、目玉や傾斜など厄介なライに遭遇すると大叩きがチラついてしまう。そこで今回は、バンカー内の厄介な状況を切り抜けるコツについて、名手・高橋竜彦に解説してもらった。ここでは、アゴに球が突き刺さったケースと、グリーン奥の左足下がりという2つのライからの打ち方を教えてもらおう。

PHOTO／Hiroaki Arihara　TEXT／Kosuke Suzuki　THANKS／千葉国際カントリークラブ【PGM】

解説／高橋竜彦

1974年生まれ。05年に初優勝し、翌年にはツアー選手権でメジャー制覇。現在はツアーのコースセッティングなども行う。ジャパンクリエイト所属

●CONTENTS●
#1　目玉のライ
#2　アゴに突き刺さった球&左足下がり
#3　スタンスがバンカーの外

アゴに突き刺さった球

真っすぐ立って横から叩く!

目玉でも、アゴに刺さった左足上がりなら、球が上がりやすいぶんやさしいと高橋。

「これは上からというより横から叩く感じ。ただしスウィングのエネルギーを逃がさずにボールに伝えたいので、左足をオープンにせずにスクエアに構えるのがポイント。このとき、左足にカベを意識しつつ、横からぶつけて終わりではなく、フォローで少し上に抜いていくと、スムーズに球が上がりますよ」

Point 1
右足でしっかり立ちボールの下にヘッドを横から叩き込む

Point 2
力が逃げないように左足を引かずに立つ

グリーン奥の左足下がり

球を上げようとするのは絶対NG

グリーン横や奥のバンカーに入れるとボールは左足下がりの状況が多く、アマチュアにとってはまさに鬼門。しかし高橋プロは「低い球さえ許容すれば意外にうまく出せます」と言う。

ポイントは左足を引いたオープンスタンスで立ち、左太もも目がけてしっかり振り抜くこと。

「傾斜がキツいときほど左足を大きく引いて立つことで軌道のカットを強めますが、感覚的にはあくまでイン・トゥ・イン。左に低く振っていきましょう」

Point
手首をほどかず左下に振る感覚

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月15日号より