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【飛距離アップ】ルーキー河野杏奈がレッスン! 軽く振って260Y。私が飛ばし屋になった3つの気づき

注目のルーキー、河野杏奈の魅力はなんと言っても飛距離。「昔は飛ばないほうだった」と言うが、では、なにがきっかけで飛ぶようになったのか? ツアーで戦うために間違いなく武器になる、圧倒的な飛距離の秘密に迫ると、そこにはわれわれが参考にすべき要素がたくさん詰まっていた!

【解説】河野杏奈プロ
こうのあんな。1999年生まれ東京都出身。ゴルフ好きの父の影響でゴルフを始める。昨年のプロテストに合格、QTでは7位に入り、安定した力を証明した。中学2年生の頃から井上透コーチに師事

まずは260Yスウィング!

見るからに躍動感あふれるスウィング。柔軟性が高い上半身と安定感のある下半身の動きをバランスよくミックス。始動からフィニッシュまで迷うことなく一気に振り抜くことで爆発力を高めている!

もっと教えて!
河野杏奈を知ろう!

・身長・体重:162センチ・68キロ
・出身高校:麗澤高校(千葉)
・ゴルフ歴:7歳~
・血液型:B型
・利き手左
・グローブのサイズ:19センチ
・足のサイズ:23.5センチ
・飛距離(1W) :260ヤード
・持ち球:ドロー
・目標とするゴルファー:成田美寿々
・ゴルフ以外のスポーツ歴:クラシックバレエ(小学4年まで)
・好きなスポーツ:野球・バレーボール
・好きな食べ物:焼肉
・嫌いな食べ物魚
・好きな色:黄色、ピンク
・好きな芸能人:玉森裕太(Ki s-My-Ft2)
・コーチ:井上透
・休日の過ごし方:寝てる
・好きなこと:クイズ
・長所:ドライバーの飛距離
・課題:ショートアイアンの精度
・特技:縄跳び
・明日世界が終わるとしたら何をする?:家族と普通の一日を過ごす

【気づき①】
フックに握ると球が強くなる

GD ゴルフを始めたときからフックに握っていたのですか?

河野 最初は、教科書通りというか、スクェアグリップでゴルフを覚えました。体が小さかったこともありますが、スクェアに握っていた頃は本当に飛ばなかったんです。

スクェアは飛ばなかった

GD それでフックグリップにした?

河野 井上透コーチにすすめられて変えました。最初は「なんだこれ?」という違和感しかありませんでした。それにチーピンばかり出ていました。

思い切ってフックに

GD それでもやめなかったのはなぜですか?

河野 実際に強い球が出るし、飛距離も出たからです。アッパーに振るようにしたり、テークバックの上げ方を注意したり、試行錯誤しながらスウィングを作っているうちに、だんだんチーピンが減ってきました。

GD フックグリップのメリットはやはり飛距離ですか?

河野 そうですね。チーピンに苦しんだことは事実ですが、右へのミスが出なくなったのは私の中で大きかったです。左右両方のミスが出ないので、迷わずに振れるようになりました。それも飛距離につながっているのかもしれません。

3つの注意点

【注意1】
グリップはしっかり握る

「アドレスでヘッドをセットするときに、ゆるく握っているとフェース面の向きなどが不安定に感じるんです」と言う河野。しっかり目に握ることで解消。ただし、肩の力は抜くようにしている。

【注意2】
フェースは開かず真っすぐ上げる

始動でヘッドをインサイドに引くとフェースが開きやすくなる。インパクトでスクェアに戻すためには、真っすぐ上げる。体の回転を使うことが大事。

【注意3】
ティはやや高くセット

以前は右の写真のように低めのティアップだったが、アッパー軌道で打つためにやや高めにセット。ヘッドが自然に下から入りやすい状態を作っている。

【こぼれ話】
「井上透コーチに師事しています」

中学2年から井上透コーチに師事。グリップだけでなく、ゴルフに関するあらゆる考え方が変わるきっかけとなり、2度目のプロテストで合格。目指すのは賞金女王!

【気づき②】
体重移動よりその場で回転

GD スウィングでもっとも大事にしている部分は?

河野 その場で体を回転させることを大事にしています。

イメージはその場でクルクルと体を回転させるだけ。軸が左右にブレることがないため、腕やクラブで余計な操
作をすることがなくなった。その場で回るだけで速く振れるようになった

GD 前は左右の体重移動を意識していたのですか?

河野 左右に動く感覚は前から持っていなかったのですが、ここまで、その場で体を回転させる意識もありませんでした。

GD その場で回転することのメリットは?

河野 体の軸が左右にブレないので回転スピードが上がることだと思います。私の場合、足を結構使っています。テークバックで左ひざを出すようにして、ダウンからインパクトにかけて左ひざを伸ばしながら右ひざを出す。足を意識することで体をその場で回転させやすくなることに気がつきました。

GD 実際にヘッドスピードも上がりましたか?

河野 数字的にはわかりませんが、振れている感じはあります。

その場で回るポイント

テークバックでは左肩を深く入れて、フォローでは右肩を入れる。肩を回すことが大事なわけではなく、体が止まらないようにするため肩を意識している

その場で体を回転させているのは足の動き。左右のひざを入れ替えるように使うことで股関節が入って、自然に腰から上が回転してくれる

【こぼれ話】
「肩甲骨は柔らかいですが、それ以外は硬いです」

クラシックバレエの経験がある河野だが「体は硬いんです」と苦笑い。ただ、肩甲骨まわりの柔軟性は高く、それが飛距離の源なのかもしれない。

肩甲骨は柔らかい

体は硬いです!

【気づき③】
もっと左に振る!

GD チーピンを克服できた要因はなんですか?

河野 左に振れるようになったことです。前はターゲット方向に振るものだと思っていて、上に向かって振るような感じでした。それが、左に振れるようになってから、チーピンがなくなり、飛距離も伸びました。

GD なぜ左に振るように?

河野 体の回転を重視すると当然左に振る必要があるし、左に振っても引っかからないことがわかったからです。ただ、注意しないといけないのは、決して手先で左に振っているわけではないということです。

ポイント
「押し出す」ではなく「振り抜く」

ターゲット方向に振るとフェースが開きやすく、右へのミスになりやすい。体の回転にそって左に振っていくことでボールにいい回転がかかる。

「手を返すのはダメですよ!」

ヘッドだけを左に振ろうとすると手先で手を返す動きになりがち。この動きになるとフェースがかぶって左に振っても引っかかる。

TEXT/Masato Ideshima

PHOTO/Hiroaki Arihara

週刊ゴルフダイジェスト5月26日号より

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