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【通勤GD】時松隆光プロを育てた異次元打法「みんなの桜美式」Vol.24 スライスは「いいミス」だ。 ゴルフダイジェストWEB

フェードこそ最強の球筋だと篠塚氏。それはなぜか。今週の通勤GDは「みんなの桜美式」Vol.24。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

前回のお話し

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

フェードが最強の球質

篠塚 実は、右へのフェードというのは、左へのドローよりも有利。飛距離が伸びるドローのほうがいいと言われてきましたが、それは同時に曲がり幅においても大きなミスにつながる可能性が高いということ。なんといっても体に負担がかかり体によくない。それにフェードは、ストレートよりも有利で、フェードこそがスコアアップには最適な球質だとジュニアたちに教えています。

GD フェードがストレートよりも有利で最適?

篠塚 ストレートは、真っすぐにしか飛ばなければいいのですが、必ず曲がるときがある。その際、どちらに曲がるかわからないというのは、コースマネジメントにおいて大きな不安材料になる。フェードなら左には曲がらないと安心できる。しかも「桜美式」のグリップやスウィングで、曲がり幅が少ないフェードを会得できれば、いつでも確実にコースの「あの辺り」に球を運べる。つまり、フェードは計算できる球質だということですよ。

GD なるほど。ただそのフェードについて、この連載の読者から1つ質問が。「『桜美式』に変えて、球質がドローからフェードに変わりましたが、以前は少なかったスライスに悩まされるようになりました」とのことですが。

篠塚 ゴルフには左右高低と様々なミスがありますが、なかでもスライスというのは、私は「いいミス」ですよ、と教えています。ミスには、「いいミス」と「悪いミス」とがあるんです。

GD スライスが「いいミス」?

篠塚 従来の常識だと、スライスは初心者に多いミスで「悪いミス」だと。そしてフックが上級者に多いミスで「いいミス」だと教えられていたようなところがある。でも「桜美式」ではまったく逆。なぜフックが出るのかといえば、それはスウィング中に2度の「捻転運動」をしているから。テークバックで体も腕も右へとネジり、それをインパクトでスクェアに戻すために、ダウンスウィングでは体と腕を左へとネジる。つまり、「捻転運動」によるフェースローテーションこそがミスの根源なんです。

GD インパクトでフェースが早めにかぶってしまったのが、フックということですよね。

篠塚 そう、そして初心者はこのフェースローテーションができないから、スライスしか出なかった。だからこそ、ローテーションができている上級者が犯すフックこそが「いいミス」だと思われてきた。でもね、「桜美式」はフェースローテーションなんか必要ないという考え。むしろ、ローテーションなんかしているから、いつまでたってもフックという「悪いミス」が出て上達できない。

フェースローテーションはしない

GD ローテーションが必要ない。

篠塚 ローテーションしてインパクトでスクェアに「合わせる」のではなく、いつでも「合ってしまう」スウィングにすればいいだけのこと。何度も繰り返しますが、体の各部位の使い方を教える古い方法ではなく、「桜美式」では目で見て理解してもらいます。まず、料理で使うまな板を用意する。包丁で切る面に二つの取っ手を取りつけ、左側面にフェースを模した紙を貼りつける(写真①)。

お手製のまな板練習器具

「フェースローテーションしてインパクトでスクェアに『合わせる』のではなく、いつでも『合ってしまう』スウィングにすればいいだけ。まな板練習器具を振ると一目瞭然。フェースローテーションをすると、左側面につけたフェースが、インパクトの一点でしか合わず、あちこちを向いてしまう。フォローで左腕を目標方向に伸ばしてしまわず、左腕は自然と曲げて引き上げることで、まな板を回すイメージで振ると、飛んで曲がらないフェースの動きがわかります」

篠塚 これを振るのですが、フェースローテーションをすると、どれだけ複雑な動きをさせられてきたか気づくはず。左側面につけたフェースが、インパクトの一点でしか合わず、スウィング中あちこちを向いてしまうでしょ(写真②)。

GD 腕をネジるフェースローテーションこそが、フックもスライスも生んでいたと。

篠塚 「桜美式」は体も腕もネジらない。「捻転運動」ではなく、まな板の「回転運動」で飛ばすのです。まな板を回すかのごとく振ると、左側面につけたフェースがいつも球を見ているのがわかる(写真③)。

篠塚 フォローで左腕を目標方向に伸ばしてしまわず、左腕は自然と曲げて引き上げることで、まな板を回すイメージです。このまな板を回転させるレッスンがいいのは、確実性の高いフェースの動きが理解できるだけでなく、ゆったり振ることや、リズムよく振ることも、自然と身につけられるところ。人がまな板を振っている姿を見ているだけで、打ち急ぎによる引っかけが防げるようになるし、自然なフットワークも覚えて飛距離アップできる。

GD まな板なら、ゆっくりしか振れませんし、クラブより重いので下半身も自然と使いますね!

篠塚 スライスという「いいミス」しか出なくなったというのは、古い常識からようやく抜け出せた兆候と、前向きにとらえましょうね!

ローテーションしないで打つ時松プロ

週刊GDより

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