【ゴルフジム】「ドライバーで右プッシュが多い。プロのようにトップを高く上げようと意識しているんですが…」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「右へのプッシュが多い」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/江連忠ゴルフスタジオ(ETGS)千葉校
教える人/香西成都
こうざいまさと。70年生まれ、香川県出身。PGAティーチングプロA級。「伸びしろ」を最大限に引き出し、ベストスコアを更新し続ける指導が人気。江連忠ゴルフスタジオ(ETGS)千葉校インストラクター
<今週のお悩み>
「右にプッシュしたり
逆に引っかけたりします」
●澤地明さん(64歳/身長170cm/ゴルフ歴35年/ベストスコア89/平均スコア108)
トップで、自分自身の可動域を越えて、手を高く上げている。そのため、ダウンスウィングでクラブをプレーンに引き戻すのに時間がかかり、いわゆる「振り遅れ」状態で、フェースが開いたままインパクトを迎えている
澤地 プッシュが多いんですが、それを気にすると逆球が出ます。
香西 トップで無理に手を高く上げているのがよくないですね。そのせいで、シャフトが飛球線とクロスしていて、素早くオンプレーンに引き戻せる形になっていません。
澤地 プロの連続写真を見ると、手が高く上がっているので、それを真似しているんですが……。
体の可動域に対して無理な動きをしすぎです
香西 トップの高さ(大きさ)は、自分の体の可動域と相談して決めないとダメなんです。プロは柔軟性が高い人が多いので、別に意識しなくてもトップが高く(大きく)なります。澤地さんの場合は、そこまでの柔軟性はないようですから、自分に合ったトップの高さを見つけないと、全体のバランスが崩れます。たとえば、右手を開いて、ほとんど握らない感じでクラブを上げていくと、体の回転で上げられる範囲より上に手を上げることはできません。それが、トップの大きさのひとつの目安です。
澤地 こんなに低くていいんですか!?
香西 その分、体をしっかり回せばOKです。テークバックでは、まず体を回すことを優先してください。そのとき、左手は「前にならえ」の形に保って上げるのがコツです。胸を圧迫するように、腕自体を右方向に動かすと、シャフトクロスになりやすいです。
澤地 腕は体の正面で上下動するだけなんですね。これだと手を上げるのが、まったくキツくないです。
これで解決!
「自分の柔軟性を考慮して
トップの大きさを調節しよう」
Point 1
テークバックは体の回転を優先する
「手を上げる」のではなく、「体を回す」ことを意識してテークバックすると、トップが自然な位置に収まりやすい。また、クラブが不必要にインサイドに引かれづらくなる
Point 2
腕は「前にならえ」の状態で上げていく
Drill 1
クラブを逆さにして力を入れずに振る
Drill 2
右手をほとんど握らずに振る
右手のグリップを開いて、クラブを下から支えるだけの状態にして振る。体の回転で上げられるところまでしか、クラブが上がらないので(写真)、トップの大きさの目安がわかる
週刊ゴルフダイジェスト2022年2月22日号より