【飛距離アップ②】飛ばせる打ち方み~つけた。今どきドライバーはテンフィンガーグリップがいいみたい! アマチュア編
テンフィンガーと聞くと、正直ちょっと異質と思われがちだが、何も特別な握り方ではない。後半はテンフィンガーグリップを実践するアマチュアに、その飛ぶ理由教えてもらった。
【テンフィンガーが飛ぶ理由①】
ヘッド性能を最大限に引き出せる
10年前から独学でテンフィンガーを実践しているという各務さんは、還暦を過ぎたいまもシングルプレーヤーとして活躍している。さらに、驚くことに、ここ2〜3年で飛距離が伸び出したのだ。その理由は、間違いなく大MOIヘッドとテンフィンガーのマッチングによるものだという。
各務 ヘッドも慣性モーメントも大きくなったことで、フェースを返そうと思っても返せない。でも、僕はテンフィンガーなので、フェースを返す意識はなく、右手のひらでボールを横から押し込んで飛ばす感覚で振っています。そういう意味では、テンフィンガーで握ることで最新のヘッド性能を生かせる、この歳になっても飛距離が伸びたのかもしれませんね。
左親指は伸ばすテンフィンガー
もともと左利きだったため、右手の感覚が出しづらかった各務さん。そこで10年前から右手を積極的に使う方法を考えたすえにテンフィンガーに行きついたという。
テンフィンガーの2つの利点
【利点①】
ボールを横から押し込んで打てる
テンフィンガーにすると、右手のひらでボールを押し込む意識が強くなるため、インパクト前後のヘッド軌道がゆるやかになり、フェースターンが必要なくなる。
【利点②】
右手首の角度が変わりにくい
アドレスで作った右手首の角度が変わらずにインパクトしやすい。狙ったところへ打ち出しやすく方
向性もバツグンだという各務さん。
【テンフィンガーが飛ぶ理由②】
つかまったボールが打てる
ゴルフをはじめて6年という櫻井さんは、野球をやっていたことと、左利きということもあり、4年前からテンフィンガーに取り組んでいる。
櫻井 左利きで、どうしても右手の感覚が出ないので、テンフィンガーにしました。徐々に飛距離が伸び始めました。
さらに、櫻井さんが指導を受けている沼田プロには、テンフィンガーの利点をもっと生かせば、さらに飛ぶようになると言われている。
櫻井 沼田コーチからは、ハンドファーストインパクトを習っています。この形ができると、ボールを押せるので飛距離が出る。沼田コーチいわく、テンフィンガーにすることで、右手でボールを押し込みやすくなるので、ハンドファーストインパクトを作りやすいと。実際、以前よりつかまった球が打てるようになったので、ハンドファーストを習得するにもテンフィンガーはいい手段だと思っています。
【大MOI時代流ダウンの仕方】
ヘッドを体から離れたところへ落としていく
横からボールをとらえるためには、右ひじだけを伸ばしてトップからダウンへの切り返しを行う。体の遠くに下ろす意識があるとクラブがゆるやかに入ってくる。
【大MOI時代流ヘッドの動かし方】
体を中心軸にしてヘッドをターンさせる
テンフィンガーは右手のひらがフェース面だと意識しやすいため、強引にフェースを返す動きが入らない。ヘッドの動きを体の回転に同調させながら振っていく。
大MOI時代流「ドリル」
ヘッドを右サイドから引きずってインパクト
右足のさらに後方の地面にヘッドを置き、そこからヘッドより手元を先行させながらインパクトの形を作る。フェースを真っすぐ動かし、押す感覚が身につくと、大MOIヘッドが使いやすくなる。
【寄せにも最適】
ビックリするほど寄る!
テンフィンガーは、大MOIヘッドに合うことがわかったが、なんとアプローチだけテンフィンガーにするというトップアマを発見した。
「50ヤード以内は、テンフィンガー。理由は右手をこねる動きを抑えるためです」というのは、HC1で競技アマの土井さんだ。
土井 フェース面を変えずに打ちたいと思っていましたが、指を絡ませると右手を使いたくなり、フェースが返って距離感が出せない。それなら、指を絡ませないテンフィンガーなら右手を使わなくなると思って始めました。すると、右手は添えるだけで、フェース面の感覚が出しやすくなり、ラインが出せるようになりました。
2つの寄る理由
【理由①】
左手1本で打つ感覚だからハンドファーストが身につく
ハンドファーストにとらえる感覚を身につけるため、左手1本で練習をする土井さん。
「テンフィンガーだと、右手が左手の動きを邪魔しないので、左手主導で打ちやすいです」
【理由②】
インパクトの衝撃によるフェースのブレを抑えられる
テンフィンガーで握ると、右手のひらでクラブを横から支える形になるため、インパクトの衝撃によるフェース面のブレが抑えられ、距離感と方向性が格段に上がるという。
50ヤード以内は必ず10本で握ります
※アマチュアの方はボランティアとして出演いただいています。
PHOTO/ARAKISHIN、Shinji Osawa
週刊ゴルフダイジェスト5月26日号より
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