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【ビクトル・ホブラン/コリン・モリカワ/マシュー・ウルフ】PGAツアーの黄金世代は、すでに全員チャンピオン!

PGAツアー再開初戦でプレーオフに進んだコリン・モリカワ、再開2戦目では初日トップと1打差につけたビクトル・ホブラン、そして独特なスウィングと圧倒的な飛距離を武器とするマシュー・ウルフ。2019年にプロ転向し、すでに全員勝利を収め、まさにPGAツアーの“黄金世代”とでもいうべき3選手に今季は注目!

左からコリン・モリカワ、マシュー・ウルフ、ビクトル・ホブラン

コリン・モリカワ(23)

2016年に世界アマチュアランキング1位に立つなど、輝かしい実績を残し、2019年にプロ転向。4試合目の3Mオープンでは、マシュー・ウルフとの優勝争いの末に2位、その2試合後のバラクーダ選手権でツアー初優勝。

マシュー・ウルフ(21)

2019年5月にNCAA全米学生選手権で優勝し、鳴り物入りでプロ転向。3戦目となる7月の3Mオープンで早くもツアー初優勝。全米学生とPGAツアーの同一シーズンの優勝はベン・クレンショー、タイガー・ウッズに続く史上3人目の快挙。

ビクトル・ホブラン(22)

2018全米アマをノルウェー人として初めて制し、2019マスターズでローアマを獲得し、アマチュア世界ランキング1位に。全米オープンでもローアマに輝き翌週のトラベラーズ選手権でプロ転向。2020プエルトリコオープンで初優勝。

2019年プロ転向
した“黄金世代”

ビクトル・ホブランとマシュー・ウルフは、ともにオクラホマ州立大ゴルフ部出身。昨年6月にウル
フは2年で、ホブランは3年で中退してプロ転向。コリン・モリカワは昨年5月にカリフォルニア大
バークレー校を卒業してプロになった。

実は3年時にプロ転向を考えたというモリカワだが、あと1年大学に残ってレベルアップしてからプロに行こうと決めたそうだ。

このモリカワとウルフ、歳はふたつ離れているが、家が車で数十分の距離でジュニア時代からライ
バル関係。ウルフのプロ転向後3試合目となる3Mオープンでは、ふたりで最終日最終組を回り、ウ
ルフが1打差で初優勝。

惜敗したモリカワも、その2試合後に初優勝を飾り、ホブランも今年2月に勝ち星を挙げた。

ウルフの最大の魅力は飛距離と、ここぞというときに決めきる勝負強さと集中力。ホブランは飛んで
曲がらない正確性が持ち味。自分でも「アプローチは下手」と言っているが、ドライバーで正確にフェアウェイをとらえてアドバンテージを取るタイプ。

日系アメリカ人のモリカワは真面目な性格で日本人っぽいところもあり、ドライバーよりもアイアンやショートゲームが抜群に上手く、スウィングもクラブが暴れないし、体を上手くコントロールしている。

3人のスウィングに共通するのは、クラブを寝かせて下ろすシャローイングと地面反力を利用した
アッパー軌道。スウィングの形にとらわれず、トラックマンのデータを活用して最大限の飛距離が出
るように工夫しているんです。

【コリン・モリカワ】
バランスのいい体使い

【アドレス】
アドレスでは手はほぼ正面。テークバックからトップにかけて左手を掌屈させていき、トップではフェースが上を向く。

【トップ】
トップ直前で右ひじを曲げ、クラブを下ろすスペースを作り、踏み込みと同時に前傾を深くし、右に開けておいたスペースにクラブをインに絞りながら落としていく。

【ダウン】
ダウンではやや頭を下げて左に体重移動。右ひざを屈伸しながら腰を回転させヘッドをシャローに下ろしている。

【インパクト】
インパクトでも左手首の角度を維持し、リリースを遅らせることでフェースローテーションを抑えている。

モリカワのクラブセッティング

【パフォーマンスチャート】

RBCヘリテージまでプロデビューから21試合連続予選通過の安定感。プレーオフで1㍍のパットを外したようにパッティングが弱点か。

【マシュー・ウルフ】
独特なスウィング

ダウンでは手が腰のあたりまで下りてきてから腰が回転し始めることでシャローにヘッドが入る。インパクト直前にクラブが最下点を通過し、アッパー軌道でインパクトを迎えている。シャローイングの長さ、腰の回転力、そして地面反力を使えるため、飛距離が生まれる。

ウルフのクラブセッティング

【パフォーマンスチャート】

圧倒的な飛距離を武器に、残りを短いクラブで攻めるアグレッシブなスタイル。その反面、ショートゲームに難が見られる。

【ビクトル・ホブラン】
方向性の高いスウィング

左足に体重が乗ったトップから、手首の角度をキープしたままクラブを下ろす。インパクトでは頭を右に動かし、右肩が低い位置に入り、ローアングルからアッパーでインパクト。リリースもできるだけ我慢している。

ホブランのクラブセッティング

【パフォーマンスチャート】

フェアウェイを確実にとらえる正確性が持ち味。ただ自ら「アプローチは下手」と言うように、サンドセーブ率も低い。

解説/レックス倉本

PHOTO / Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara

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