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【若手プロのアイアン流儀】#1 大岩龍一「小さく上げて大きく振り抜く。ダウンブローには打ちません」

切れ味鋭いアイアンショットが武器の若手プロ3人に、アイアンで重要なことを教えてもらう本特集。まずは、現在賞金ランク16位、3種類のドローを打ち分けるという大岩龍一プロに話を聞いた。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/土浦CC(アコーディア・ゴルフ)

大岩龍一

おおいわりゅういち。1997年生まれ。千葉県出身。アイアンは3種類のドローを打ち分ける。ZOZOチャンピオンシップにも出場。ディライトワークス所属

インパクトは
点ではなくゾーン

GD 大岩プロのスウィングは、コンパクトなトップと大きなフォローが特徴ですね。

大岩 ツアーでは『フィナウに似てる』と言われています。

GD なるほど、フィナウですか。では、大岩プロのようにアイアンの“芯”で打つにはどうすればいいでしょうか。

大岩 僕が大切にしているのは、振り抜きです。アイアンは、ヘッドを上から入れるのがセオリーといわれてますが、上から入ると抜けが悪くなるので、僕の場合は、完全に横から払い打ちです。

GD 横から払い打つとどんなメリットが?


大岩 インパクトが“点”ではなく“ゾーン”になって、芯に当たりやすいし、ミスにも強いんです。僕はドローが持ち球なので、インサイドアウト軌道で右に振り抜きます。ドローを追求するうちに、大きなフォローが身につきました。

Point 1
小さく上げて大きく振り抜く

「インパクトを点ではなく、ゾーンで考えているので、アイアンもダウンブローに打つ意識はまったくありません。トップをコンパクトに、フォローを大きくすると、横から払い打ちしやすく、ボールを“打つ”のではなく、“振り抜く”感覚が生まれます」(大岩・以下同)

Point 2
インサイドからヒットする

「ドローを持ち球にするなら、インサイドからボールをとらえることが絶対条件です。クラブが外から下りると、カット軌道になるだけでなく、ヘッドが鋭角に下りるため、インパクトが点になってしまいます」

Point 3
インパクトは“点”ではなく“ゾーン”

「振り抜きをよくするためにも、上から打ち込むのではなく、横から払い打つ軌道がおすすめ。インパクトが点ではなくゾーンになり、ミスの許容範囲が大きくなります。少し手前の芝を噛んでもナイスショットとほぼ変わらないボールが打てます」

Point 4
打ち出す方向にフォローを出す

「狙いどおりのドローを打つには、ターゲットよりも右に打ち出すことが必須条件。このとき、打ち出す方向にフォローを出すように振るのがコツです。インサイドにフォローを出すと、球を引っかけやすくなります」

大岩龍一のアイアンスウィング

動画もチェック!

手打ちを防ぐ最強練習「片手打ち

GD 大岩プロはどんな練習をしていますか。

大岩 まず、体と手の一体感を高めるというか、体と手の動きを同調させる練習をしています。片手打ちはもっとも効果的な練習方法ですよ。

GD 手先で打たず、体のターンですね。

大岩 もちろんです。あと、僕がおすすめしたいのは、ハーフスウィングから始めて、少しずつ振りを大きくしていってフルスウィングまで打つ練習。フルスウィングはハーフスウィングの延長ですから、確実に芯でとらえる感覚が身につきます。

Drill 1
右手1本でSWを打つ

「右手でSWを持ち、左手を右ひじに添えてボールを打ちます。距離は10~15ヤードくらい。左手を添えるのは、フェースが返らないようにするためです。手の位置は常に体の正面。手と体が同調して動く感覚をつかみます」(大岩)

Drill 2
左手1本でSWを打つ

「左手でSWを持ち、ボールを打ちます。距離は同じく10~15ヤードくらい。左手の場合は、フェースが返る動きが出にくいので、右手はおなかに。左手打ちは難度が高いため、慣れるまではティーアップして打ちます」

Drill 3
ハーフスウィングから徐々に距離を伸ばす

「フルショットの3分の2くらいの距離を打つハーフスウィングから始め、4段階でフルスウィングまでもっていきます。徐々に振り幅を大きくしていくことで、芯に当たる再現性の高いスウィングを身につけます。9Iのハーフスウィング→フルスウィングから始め、7I、5Iを同様に打ちます」

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月16日号より