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【読者記者】「ラウンド中に出る突然のシャンク! どうしたら防げますか?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「大事なところでシャンクが出る」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/G factory

読者記者No.1746 山田茂さん

●65歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/30年 ●ベストスコア/86 ●平均スコア/97 ●178㎝・93㎏ ●ドライバー飛距離/230ヤード

先生/中島孝之

67年生まれ、神奈川県出身。「PGAジュニアリーグ」茨城県代表3チームの監督として、「茨城ガールズ」を全国2位(19年)に導く。「G factory ゴルフアカデミー」代表

市川さんのお悩み
「短い距離に限ってシャンクが出る」


ラウンドでショートアイアンの距離なのにシャンクが出てグリーンを外すことがよくあります。乗せられる距離なので、精神的ダメージも大きいです。どうしたらシャンクが出なくなるでしょうか


浅いトップが特徴的だが(2コマ目)、このときにシャフトが垂直に近い形で立っているのが気になるところ。このポジションからだと、ヘッドがアウト-インに下りやすい

山田 ラウンド中、大事なところでシャンクが出るんです。ウェッジから7番アイアンくらいまで、まんべんなく出ちゃいます。

中島 シャンクはスウィング軌道がアウト-インのシャンクと、イン-アウトのシャンクがありますが、山田さんは完全にアウト-インのシャンクですね。恐らく、トップが浅いのを気にしていますよね?

山田 そうなんです。元々体がすごく硬くて……。

中島 体が硬いなら、別にトップは浅くていいんですが、山田さんは自分で気にしているので、本来のトップ位置からさらに手を背中側に引いています。そのときにシャフトが立ってしまって、ダウンスウィングでヘッドが外から下りやすくなっているんですね。

山田 そうなんですか。

中島 トップでは手元のほうをわざと持ち上げて、シャフトを寝かせてください。そこから手元を真下に引き下ろすと、手元が体の近くを通って、ヘッドをイン-アウトに振れるようになります。

<問題点>
手元をインに引きすぎてシャフトが立っている

トップを深くしたくて、手を背中側に引いている(写真左)。シャフトが立ち、クラブが外から下りやすくなっている

記者「もっとトップを大きくしなきゃダメですか?」
プロ「トップの大きさよりシャフトの角度が大事です」

トップは体が回るところまで回し、手が上がるところまで上げればいい。その際、クラブの角度ができるだけ斜めになるように意識すると、たとえトップが浅くてもヘッドの遠心力を使って、鋭く振り下ろすことができる

Point 1
手元をアウトに上げるイメージ

手元を背中側に引くのではなく、逆に外(顔の前方向)に出すように意識して上げると、シャフトを斜めにできる

Point 2
右ひざを前に出さずにダウンスウィング

ダウンスウィングで右ひざが前に出ると、腰も前に出てしまい、上体の前傾角度が起きる。手元が体から離れ、シャンクの原因になる

Drill 1
ボールの外側に障害物を置いて打つ

練習場のマットの上に、もう1枚のマットの縁を重ねて直線的な障害物を作り、そのすぐ手前にボールを置いて打つ。アウト-インに振ると重ねたマットにヘッドが当たるので、インから下ろす感覚がわかる

Drill 2
右足かかとを上げたままスウィング

右足かかとを浮かせておくと、強制的につま先体重になり、腰(右ひざ)を前に出さずに打てるようになる

【正しいトップを作る手順】

(1)ヘッドを胸の高さに持ち上げる (2)シャフトをほぼ真横に寝かせる (3)クラブの角度を保って前傾 (4)そのまま上体をねじるとトップ完成
「トップを大きくしたい」という気持ちが、不必要な動きを生み出す。自分の体の可動域に合った、適正なトップ位置を覚えておくといい

<取材後記>
「罪悪感」がなくなりました
体が硬いのがコンプレックスで、浅いトップにある種の罪悪感があったんですが、別に自分のできる範囲でいいと教わって、救われた気分です。無理しないほうが自然に振れますね。

月刊ゴルフダイジェスト2021年11月号より