Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【ゴルフの急所】Vol.9 誰しもが経験する「不調」からイチ早く脱出する方法とは?

【ゴルフの急所】Vol.9 誰しもが経験する「不調」からイチ早く脱出する方法とは?

30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/六甲国際GC


私は、年に1度か2度、絶不調に陥ってしまいます。そんな状態から抜け出すには、どうすればよいのでしょう?( 神奈川県・佐藤祐二さん・58歳)


不調脱出マニュアルを作っておこう

まず、不調というのは、程度の差こそあれ、上級者にもプロにも必ず訪れるものです。ですから、不調になったからといって、深刻に考えすぎないことが大切だと思います。

逆に、不調を乗り越えるとレベルアップにつながるので、「これは成長の過程なんだ」と笑って受け止める。そのほうが不調からの脱出も早くなると思います。

基本的に、「調子がいいぞ」と感じた瞬間には、もうすでに不調が始まっています。絶好調=一番いい状態なのですから、あとは悪くなるしかないのです。そして、好調をキープすることも、不調を避けることも、誰にもできない。だからこそ、不調と上手に付き合う自分なりの方法を見つけていくことが大切だと思います。


そこで、まずやってもらいたいのが、自分が好調なときや、不調から立ち直ったときに、何をしていたのかをメモしておくという作業です。どんな意識で構え、スウィングし、どんな練習をしたら気持ちよく打てるようになったのか。それらをノートやスマホに書き留めておくのです。同時に、自分の調子が悪くなる原因についても、自分なりに分析して残しておくとよいでしょう。

このような作業を続けていくと、自分の調子が悪くなるパターンが見えてくるし、不調から抜け出す自分なりの方法も明らかになってきます。つまり、自分だけの不調脱出マニュアルが出来上がり、不調を長引かせることを防いでくれるというわけです。

もうひとつ、不調を長引かせないコツがあります。それは、ひとりで練習しないこと。上級者(できればハンディ3以下)やプロと一緒に練習をすることです。周りにそういう人がいない場合には、定期的に見てもらえるスクールに通うとよいでしょう。

上手い人というのは目がいいものです。一緒に練習をしていれば、あなたの調子のいいときと、悪いときの違いにも気づいてくれるはず。それだけでも、不調の時間は短くなるし、深い迷路に迷い込むこともなくなると思いますよ。

バックスウィングのフェースの向きをチェック

「ボクが不調のとき、いちばん最初にチェックするのが、バックスウィングのフェース向きです。調子が悪くなると、手先でクラブを上げて、フェースが開いてしまうクセがあるからです。バックスウィングでクラブが腰の高さに上がったとき、フェースが前傾した体と平行か、それよりもやや地面を向いていたらOK。それよりもトウが上を向いていたら、フェースが開いている証拠なので、そこを直しています」(寺西)

体が止まると手先を使ってしまう

トウが上を向いてフェースが開いている場合は、クラブを手先で上げている証拠

手先を使わず、体の回転だけで上げれば、フェースがやや閉じた(地面を向いた)状態になる(写真左)。クラブを手先で上げてしまうとフェースが開き、トウが上を向いた状態になってしまう(写真右)

「メモすることを習慣にしましょう」

寺西プロは、調子がいいときに意識していること、調子が悪くなったときに気づいたことや、修正してよくなった練習法などがあれば、すべてスマホにメモを残している

月刊ゴルフダイジェスト2021年11月号より

寺西明のゴルフの神髄が凝縮!
『30歳からゴルフを始めた賞金王』好評発売中