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大谷翔平に飛ばしのヒントあり!<後編>ゴルフに応用したい3つのポイント

前編では、今をときめく大谷翔平選手のバッティングフォームを専門家に分析してもらった。後編では、その飛ばしのエッセンスをゴルフに生かすための方法について、元野球少年のゴルフコーチ・堀尾研仁プロに聞いた。

TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Takanori Miki、Hiroaki Arihara THANKS/ビームス&ウィンズ ステーション

前回のお話はこちら

大谷の飛ばしワザ
この3ポイントを取り入れよう

大谷翔平のスウィングはゴルフの飛ばしにも生かすことができるのか。堀尾研二プロによると、注目したいのは以下の3つの点だという。

「まず1つ目はインパクトで斜めの軸を作ること。これによってクラブと体の引っ張り合いが強くなり、遠心力を最大化できます。これは(右打ちの場合)スウェイせずに右、左、右と体重移動することと、切り返し以後、胸を右に向けたまま前傾を深めながら肩を縦回転させる動きがポイントになります」


(右打ちの場合)「逆C」のインパクトを作り、飛球線後方に傾いた軸に沿って回転することで遠心力を生かして飛ばす(Photo by Ronald Martinez/Getty Images)

【Point 1】
ダウンスウィングで胸を右に向けたまま前傾を深くする

胸を右に向けたまま前傾を深くしていくように切り返し、右腰が低くなるイメージで回転をスタート。ここから腰を横回転、肩を縦回転させるイメージでスウィングしていくことで自然な側屈が生じ、「逆C」のインパクトが作れる

【Point 2
左右のひざは伸ばすように使う

バックスウィングでは右ひざを伸ばして右の尻を引き、ダウンスウィングでは左ひざを伸ばして左の尻を引く、縦方向のフットワークを意識しよう

【Drill】イスからお尻が離れないように足を動かす

両方のお尻をイスの背もたれなどに当てて構え、バックスウィングでは右のお尻が、ダウンスウィング以降は左のお尻がイスを押し続ける

2つ目は、ダウンスウィングで右ひじをフトコロに入れる動作。「リリースや体の開きを抑え、クラブが寝すぎるのを防いでインサイドアッパーに振るために必須の動きです。インパクトまで両腕を絞るような意識が必要でしょう」

ダウンスウィングで(右打ちの場合)右ひじを絞ってフトコロに入れ、インサイドからとらえつつヘッドの垂れを防ぐ(Photo by Brace Hemmelgarn/Minnesota Twins/Getty Images)

【Point 1】
両手で雑巾を絞るような力を加えていく

切り返し以降、体重移動と捻転ができていれば重力によって自然とクラブが倒れてくる。このときクラブが寝すぎるのを防ぐために、右ひじをフトコロに入れる動きが必要。両腕を内旋させるように絞り込もう

【Point 2】
クラブが自然に倒れる動きを邪魔しない

ダウンスウィングではクラブは自然と重力で倒れてくるので、それを自分で行おうとする必要はない。あくまでその動きを邪魔せず、過剰になるのを防ぐ動きだ

最後の3つ目は、インパクト以降ボールを強く押し込む動き。「ゴルフではフェース面が大事になるため、野球より早めにローテーションを入れる必要がありますが、腕を伸ばすようにボールを押し込むことができれば、エネルギー効率はいい。大谷選手は、PGAツアーで飛ばし屋とよばれる選手のスウィングに近いかもしれませんね」

インパクト後に腕を伸ばすようにボールを押し込むことでボールに力を最大限に伝えて飛ばしのパワーにする(Photo by Michael Owens/Getty Images)

【Point 1】
野球よりも早いタイミングで腕を回旋していく

ゴルフの場合、野球よりも早めのタイミングでローテーションを始める必要がある。インパクト付近から前腕を回しつつ腕を伸ばしていくことが大事だ

【Point 2】
体とフェース面を同調させる

フェース面のコントロールが重要なゴルフでは、あくまで体の動きと同調させてタイミングよくローテーションを行うことが大事だ

解説/堀尾研仁

有楽町のビームス&ウィンズステーション内「Ken Horio Golf Academy」を主宰

月刊ゴルフダイジェスト2021年10月号より