【ゴルフジム】「アイアンがすくい打ち気味で右に弱い球が出てしまいます」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンがすくい打ちになってしまう」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/取手桜が丘GC
教える人/吉田洋一郎
よしだひろいちろう。78年生まれ、北海道出身。世界のスウィング理論に精通する「ゴルフスウィングコンサルタント」。欧米のトップインストラクターに直接指導方法を学び、ティーチング資格を多数保有。19年度「レッスン・オブ・ザ・イヤー」
受賞
<今週のお悩み>
「アイアンがすくい打ち気味で
右に弱い球が出てしまいます」
●池邉啓一さん(56歳/身長169㎝/ゴルフ歴16年/ベストスコア72/平均スコア82)
ダウンスウィングでシャフトが寝すぎていて、インパクト直前のポジションでフェースが開いている。右肩がやや下がっていて、インパクトゾーンでフェースが下から上に動く軌道なので、強くボールを押さえられない
池邉 アイアンは引っかけがイヤなので、フェード系で打とうとしているんですが、ヘッドが下から入って右に弱い球が出ることが多いんです。
吉田 切り返しで右ひじを絞りすぎて、シャフトが寝ているのが気になりますね。もう少し、右腕を「伸ばそう」という感覚があってもいいと思います。
池邉 右腕を伸ばすと、早くタメがほどけちゃうんじゃないですか?
切り返しでシャフトが倒れすぎています
吉田 右腕を伸ばしても、手首を使いすぎなければ、いわゆる「アーリーリリース」にはなりません。ハーフウェイダウン(ダウンスウィングでクラブが地面と平行になる地点)に向かって、右腕を伸ばして、そこから右手を使って「下向き」に力を加えるようにすると、上からボールを押さえるようなインパクトになります。そのとき、左手を支点にしてクラブをリリースしつつ、左手を持ち上げるように動かすと、フェースを閉じてインパクトできます。両手の間隔を空けた「スプリットハンド」でやってみると、感覚がつかみやすいです。
池邉 なるほど。
吉田 最初はハーフウェイダウンが「インパクト」というつもりで、早め早めに右腕を伸ばすようにするといいでしょう。右腕を伸ばすタイミングを覚えるには、右手だけの素振りが最適です。左手で右上腕を体に引き付けて、右手の力を抜いて振ると、クラブの遠心力でひじが伸びるタイミングがわかるはずです。
これで解決!
「右ひじを早めに伸ばして
クラブを下向きに押そう」
Point 1
ハーフウェイダウンまでに右ひじを伸ばす
ダウンスウィングで右ひじを曲げたままの時間が長すぎると、フェースが開きっぱなしになり、弱いインパクトになる。ハーフウェイダウンに向かって右ひじを伸ばすようにすると、その後ヘッドを上から入れやすくなる
Point 2
左手を「引いて」右手を「下げる」
Drill 1
スプリットハンドで素振り
両手の間隔を空けて握ると、左右の手の役割がわかりやすい。インパクトに向かって、左手が「減速」しなくてはいけないこともわかるはず
Drill 2
右手だけで素振り
右手だけで振ると、どのタイミングでクラブをリリースすればいいかがわかる。左手で右上腕を押さえ、右腕と体が離れすぎないようにして行う
週刊ゴルフダイジェスト2021年8月24・31日合併号より