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【ゴルフジム】「ヘッドが下から入ってアイアンがダフリ気味なんです」

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/取手桜が丘GC

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンでヘッドが下から入ることが多い」というもの。その解決法とは?

教える人/吉田洋一郎

よしだひろいちろう。78年生まれ、北海道出身。世界のスウィング理論に精通する「ゴルフスウィングコンサルタント」。欧米のトップインストラクターに直接指導方法を学び、ティーチング資格を多数保有。19年度「レッスン・オブ・ザ・イヤー」
受賞

<今週のお悩み>
「ヘッドが下から入って
アイアンがクリーンに当たりません」

●北野大輔さん(49歳/身長163㎝/ゴルフ歴30年/ベストスコア67/平均スコア78)
ダウンスウィングで右足を強く踏み込めているのはいいが、踏み込んだ状態がインパクトまで続いている(3~4コマ目)。「踏みっぱなし」だと、ボールと体との距離が近づいたままなので、ヘッドがダフり気味に下から入りやすくなる

北野 アイアンがちょっとだけ下から入るようになっちゃって……。

吉田 見たところ、北野さんは切り返しで右足を踏み込むのが得意そうなんですが、得意なだけに、ずっと踏んでしまってますね。インパクトの後も右ひざが曲がったままで、地面と体が近いので、ヘッドが下から入りやすいんですね。軸を傾けて、頭を強く残しつつ、ハンドファーストを強めて何とかダフリだけは回避していますが。

地面からの力を有効に使えていません

北野 踏めば踏むほど、地面反力を使えるんじゃないんですか?

吉田 切り返しで踏み込んだら、力を加えるのは一瞬で、その後はすぐにひざを伸ばしながら「抜重」動作に移らないと、反力をスウィングの力に変換できないんです。アマチュアの場合は、「踏めない」人が大半なので、普通は「もっと踏んで」と言うんですが、北野さんの場合は、踏むのが元々得意なので、むしろ「踏まない」イメージのほうが上手くいくはずです。

北野 えーっ、そうなんですか!

吉田 切り返しの一瞬だけ踏んだら、その反動でジャンプしながら振ってみてください。「イメージ」じゃなく、実際に跳びます。

北野 ジャンプするときに、クラブが加速するんですね。踏みっぱなしだと、この力が使えないのか……。それに、跳んでもちゃんとヘッドが地面に届きますね。

吉田 軸も傾いてないですし、クリーンにボールをヒットできるはずです。

これで解決!
「踏み込むのは一瞬だけ。
ジャンプする感覚で『抜重』しよう」

Drill 1
ダウンスウィングでジャンプしながら素振り

切り返しで右足を踏み込んだ反動を利用して、ジャンプしながらクラブを振る。「加重」するのは実は一瞬で、「抜重」を意識することで「地面反力」を効果的に使えることがわかる

Drill 2
クラブを極端に短く持って振る

右ひざを伸ばすことによって、体の縦回転要素が強まる。クラブを短く持って前傾を深め、肩を縦に回しやすくして振ると、地面反力による縦回転(振り子的な動き)の感覚がわかる

Point
インパクトではひざが伸びる

踏み込むのは、腕(右打ちは左腕、左打ちは右腕)が地面と平行になるあたりまでで、その後は「抜重」に転じる。インパクトでは、すでに右ひざ(右打ちは左ひざ)は伸び切っている

週刊ゴルフダイジェスト2021年8月10日号より