【ゴルフジム】「ショートアイアンでシャンクが出ます」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ショートアイアンでシャンクが出る」というもの。その原因と解決法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東香里ゴルフセンター
教える人/堀田晃宏
ほったあきひろ。1964年生まれ、大阪府出身。17年、18年、GDジャパンロングドライブ選手権・スーパーシニア部門2連覇。20年、WLDCジャパン・グランドシニア部門優勝。レッスンは動きの連動性を重視する
<今週のお悩み>
「ショートアイアンでシャンクが出ます」
●佐々木哲也さん(45歳/身長179cm/ゴルフ歴12年/ベストスコア78/平均スコア86)
全体としては整ったスウィングだが、ダウンスウィングでやや右腰が前に出ているので、インパクト直前で手の通り道が窮屈になっている(3コマ目)。このせいでフェースが開きやすくなっていることが、シャンクの原因か
佐々木 ショートアイアンで、シャンクが出るんです。
堀田 ダウンスウィングで、少し手元の通り道が狭いですね。手が前に出るので、フェースが開いてシャンクになるんだと思います。
佐々木 手元の通り道というのは?
堀田 ダウンスウィングで、右股関節を曲げたまま下ろしてくると、上体の前傾がキープされて、手元の通り道が広くなりますよね? 佐々木さんの場合、早い段階で腰(右股関節)が伸びて、上体が起き上がるので、手元を通すスペースがないんです。そうすると、手を前に出すしかないから、フェースが開いたインパクトになるんですね。
「右サイドが早い段階で伸びています」
佐々木 なるほど。とすると、右腰を前に出さないように振ればいいわけだ。
堀田 右足のつま先を上げて、かかとに体重をかけたままスウィングするドリルがおすすめです。これだと、絶対に右股関節が伸びませんから。
佐々木 確かに。手の通り道が全然違いますね。
堀田 インパクトに向かっては、左のお尻を後ろに引くイメージで腰を回転させていきます。そうすると、インパクト後の手の通り道が確保されるので、スムーズに振り抜けて、フェースが自然に返ります。
佐々木 今までは、右足のつま先に体重がかかっていて、ちょっと前のめりになっていた感じですが、左のお尻を引くと、左足かかとに体重がかかって、前傾がキープされる感覚が強くなりました
これで解決!
「上体の前傾をキープして
手の通り道を確保しよう」
Point 1
上体の前傾を保ったまま下ろす
切り返しでは、むしろ前傾をさらに深くするようなイメージを持つと、上体が起き上がらず、右股関節前のスペースを広く保つことができる
Point 2
フォローで左尻を後ろに引く
ダウンスウィングに入ったら、腰はずっと回転し続けるのがいい。フォロー側では、左の尻を後ろに引くようにして腰を回転させると、振り抜きがスムーズになる
Drill 1
右足つま先を浮かせて打つ
Drill 2
右足を1歩引いて打つ
右足を引き、最初から右股関節前のスペースを広く空けておく。このスペースに手元を通す感覚を身につけておくことで、右腰が出たときの違和感に気付けるようになる
週刊ゴルフダイジェスト2021年6月29日号より