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【ゴルフジム】「“体を使って打つ”が分からない」体を大きく動かすよりも“動かす順番”が大切です

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/東香里ゴルフセンター

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「体で打つにはどうすればいいか」というもの。その解決法とは?

教える人/堀田晃宏
ほったあきひろ。64年生まれ、大阪府出身。17年、18年、GDジャパンロングドライブ選手権・スーパーシニア部門2連覇。20年、WLDCジャパン・グランドシニア部門優勝。レッスンは動きの連動性を重視する

<今週のお悩み>
「体を使って打つというのが
どういうことがわかりません」

●宮本由佳さん(52歳/身長155cm/ゴルフ歴2年7カ月/ベストスコア103/平均スコア110)
下半身を積極的に動かして打とうとしているのが長所のスウィング。ただし、上半身の動きとのバランス、タイミングがよくないので、下半身の動きがヘッドスピードに結びついていない。トップでややリバースピボットなのも気になるところ

宮本 もっと飛ばしたくて、なるべく全身を使って打とうとしているんですが、飛距離が変わらなくて……。

堀田 確かに、下半身がよく動いているので、それはいいところだと思います。気になるのは、左ひざが少し動きすぎていて、トップでバランスが崩れているところですね。トップのバランスが悪いと、切り返しで力強い動きができないですから、頑張って下半身を使っている割に、飛距離が変わらないということが起こるんです。

下半身の動きがスウィングのパワーになっていません

宮本 左ひざは止めておいたほうがいいんですか?

堀田 止めておくというより、体がねじれていくのに対して、最後まで粘らせるイメージですね。たとえば、誰かに左ひざが動かないように押さえられているとして、それでもトップまで体を回そうとしたら、下半身が踏ん張った状態で、上半身が強くねじれるじゃないですか。ゴムバンドで両ひざをしばっても、同じような効果があります。

宮本 確かにそうですね。

堀田 それがダウンスウィングのパワーになるんです。左ひざを粘らせるもうひとつの利点は、切り返しですぐに左に踏み込みやすいということですね。切り返しは、上半身がまだ上方向にねじれている間に、左足を踏み込んで下半身の回転をスタートさせることが重要なんです。そうすると、下から順番に体が巻き戻されていく間にスピードが増幅して、最後に下りてくるクラブは、ものすごいスピードになるんですよ

これで解決!
「左ひざを粘らせて
 上半身と下半身のねじれを作ろう」

Point
切り返しではまず下半身だけ回す

トップでグリップエンドを押さえられた状態で、切り返しの動きをしてみる(写真)。下半身が先行回転し、上半身とのねじれ差が瞬間的に強くなるのが感じられるはず

Drill 1
両足をゴムバンドでしばった状態で打つ

両ひざのすぐ上をゴムバンドでしばった状態でスウィングすると、常に両ひざを開く方向にテンションをかけながら回転することになり、下半身を踏ん張りながらスウィングする感覚がつかめる

Drill 2
誰かに左ひざを押さえてもらう

テークバックの中盤まで、誰かにクラブなどで左ひざの内側を押さえてもらうと、ゴムバンドを使用したドリルと同様の効果が得られる

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月15日号より