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【読者記者】No.1924「ドライバーの打点が安定せず、当たってもスライス…体をもっと回したほうがいい?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ドライバーの打点が安定しない」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/グリーンパークゴルフセンター

読者記者No.1924 中村さん

●59歳 ●ゴルフ歴/1年 ●ベストスコア/120 ●平均スコア/130 ●174㎝・80㎏ ●ドライバー飛距離/170ヤード

先生/上野雄太

84年生まれ、東京都出身。成蹊大ゴルフ部を経て、ゴルフ留学。2010年、プロ入会。「週1レッスン+週1自主練」で上達する、効率指導を目指す。グリーンパークゴルフセンター所属

中村さんのお悩み
「ドライバーの打点が安定しない」


コースだととくにドライバーの当たりが安定しなくて困っています。「当たった」と思うとスライスしたり……。体を使えていないからでしょうか?


トップがほぼ上半身の捻転だけになっているため、切り返し後にすぐに胸が開いた状態になっている(2~3コマ目)。下半身も含めた深い捻転を作りたい

中村 ドライバーの当たりが悪くて……。体の回転が足りないんでしょうか?

上野 「体で振れ」とよく言われますけど、それよりまず腕をしっかり動かすほうが先決なんです。中村さんの場合、確かにトップでの捻転は足りていないですが、それは腕の動きで解消できます。たとえば、自分の右後ろの頭の上くらいにある棚から、左手で物を取ろうとしたらどうなりますか?

中村 左手で取るには、体を回さないといけないですね。

上野 それがテークバックの体の回転です。つまり、左手でクラブを上げれば体は勝手に回ってくれるということですね。フォローは反対に右手で棚の上の物を取ることをイメージすると、スムーズにフィニッシュまで回れます。

中村 トップが深くなった分、インパクトでは体の正面でボールをとらえられるようになりました。

<問題点>
トップが浅いせいで上体が早く開く

手が上がるだけ、あるいは上体がねじれるだけのトップだと胸のねじり戻りが早く、インパクト前にすでに開いた状態になりやすい

記者「トップがなかなか大きくできません」
プロ「左腕を自由に動かす準備が必要です」

始動の30cmくらいでヘッドを飛球線に対して真っすぐ引くと、手元はやや斜め前に上がり、左腕と胸の間にわずかなすき間ができる(写真)。これにより、左腕を自由に動かしやすくなり、左腕のリードでトップまで上げられるようになる

左手1本でクラブを上げる。
腕と体を連携させて回せるようになった!

左手でクラブを持ち、なるべく大きく振り上げる意識でトップまで上げる。左腕の動きに引っ張られるようにして、上体のみならず下半身も回転して深いトップができる(写真)。この形から切り返すと、下半身と上半身に時間差ができ、胸が早く開くことはない

Point
背後の棚に手を伸ばす要領で体を回す

頭の右後ろにある棚から左手で物を取ろうとすると体も右に回る(写真)。つまり、先に腕を動かせば体も付いてくるということ

Drill
ペットボトルを振りながら腕を上げる


半分ほど水の入った500mlのペットボトルをシャカシャカ振りながら、左腕を徐々に水平まで上げる。深いトップが作りやすくなる

<取材後記>
左腕で上げる意識はなかった
今までスウィングのどの時点で、どちらの腕を使うという感覚はなかったです。でも、左腕で上げるように意識するほうが、自然に体を回せるということがわかりました。

月刊ゴルフダイジェスト2026年1月号より