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【ゴルフジム】「アイアンがよくダフる。手で上げるクセがついてしまったのが原因でしょうか?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「「アイアンがよくダフる」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ザ・プレミアムバックステージ代々木

教える人/藤井 誠

ふじい・まこと。58年生まれ。米軍多摩ヒルズGCで長く副支配人を務めながら、小学生向けゴルフ教室「多摩キッズ」を創設、ジュニア育成に力を入れる。現在、「ザ・プレミアムバックステージ虎ノ門」アドバイザー兼インストラクター

<今週のお悩み>
「アイアンがよくダフります」

上田敦司さん(54歳/身長179cm/ゴルフ歴30年/ベストスコア78/平均スコア96)
ダウンスウィングの後半で、上半身の回転が腰の回転にほぼ追いついている(3コマ目)。そこからフォローまで、体全体が1枚の「板」となって回っている印象。もっと下半身が先行して回らないと、最下点や入射角のコントロールが難しい

上田 以前より、右手を強く使っている自覚はあるんです。少し前に右肩痛があった影響かもしれません。

藤井 ダウンスウィングに入ってから、「早く当てたい」という気持ちが出すぎていますね。全体的に卓球のラケットでボールを押さえるようなイメージで、上半身と下半身の時間差があまり使えていません。

上田 肩痛で肩が回らない代わりに、手を上げるクセがついてしまっているからでしょうか。

藤井 それもあります。テークバックはしっかり胸を回してあげれば、手はあまり高く上げなくて大丈夫です。胸の前で両手のひらからひじまでをぴったりくっつけて、その状態で体を右、左と回してみてください。そのくらい、左右の前腕の一体感を保ちつつ、体との距離を近づけた状態でフォローまで振れると、ボールとの距離感も一定になるのでダフリやトップは出にくくなります。

上田 この感覚と比べると、今まではとくにフォロー側で前腕同士の間隔が離れすぎていたのがわかります。

フォローまで両手の一体感が保てていません

スウィング中は両前腕の間隔に注意する。テークバックで前腕同士の距離が離れるとわきが空きやすく、フォローで離れると(写真)ひじが引けやすい

藤井 体を左右に回すときは、足の裏で地面にしっかり圧力をかけて、足の力で骨盤を回してください。上体から先に動かして回そうとすると、軸がぶれてぐらぐらします。

上田 足から動かすと回転が時間差で上に伝わるので、テークバックもダウンスウィングも必ず「下半身リード」になるというのがわかりやすいです。

これで解決!
「腕を胸の前に保ちつつ
 足の力で回転して打とう」

胸の前でクラブを垂直に立て、両ひじをできるだけ近づける(写真左)。これで常に腕が胸の前にある状態になるので、そのまま体を左右に回すと、スウィング中の正しい腕と体の関係性がわかる

胸の前で前腕同士をくっつけて回転するドリルは、自宅でも日常的にできる。必ず足の裏から骨盤、胸、肩の順番で回るように意識しながら、素早く左右への回転を繰り返すといい

Point 1
前腕同士の間隔を一定に保って振る

スウィング中は、左右のひじを軽く絞る(近づける)イメージにし、前腕同士の間隔がずっと変わらないように意識して振る。そうすることでクラブを常に胸の正面で扱える

Point 2
右肩(胸)を残したまま切り返す

切り返しで右手首が支点になって(右手首がいきなりほどけて)しまうと、上半身と下半身の時間差が作れない。右手首の角度を保ちつつ、右肩を後ろに残して切り返す意識を持つといい

Point 3
左骨盤を後ろに引くイメージで回る

ダウンスウィングに入ったら、左骨盤(あるいは左の尻)を後ろに引くイメージで回し、最終的に左足かかとに重心がかかるようにフィニッシュまでもっていくとスムーズに回れる

週刊ゴルフダイジェスト2025年11月18日号より

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