【練習場の“浦”メニュー】Vol.10 体重が乗った“分厚いインパクト”が身に付く!「タオルぐるぐるステップ打ち」ドリル
練習場の“浦”メニュー
身長171cmで420Yという驚異の飛距離を誇る浦大輔が、上達に役立つホンモノの練習を伝授する連載「練習場の“浦”メニュー」。体が大きいのに飛ばない人は、せっかくの体重=質量というエネルギーをボールに伝えられずにムダにしている。体重移動のコツを覚えて飛ばせる「分厚い」インパクトを手に入れよう!
TEXT/Kosuke Suzuki ILLUST/Koki Hashimoto PHOTO/Takanori Miki THANKS/√dゴルフアカデミー


浦大輔
うらだいすけ。身長171cmで420Y飛ばす飛ばし屋にして超理論派。東京・池上で√d golf academyを主宰。「浦大輔オンラインアカデミーサイト」では、スペシャルドリルやマル秘レッスンを有料会員限定で配信中
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- 身長171cmで420Yという驚異の飛距離を誇る浦大輔が、上達に役立つホンモノの練習を伝授する連載「練習場の“浦”メニュー」。自分では振っているつもりなのに飛ばないという人は、バックスウィングのエネルギーを無駄にしている場合が多いと浦さんは言う。ホブランもやっている「ダブルポンプ」はそんな人に有効なドリルだ。 TEXT/Kosuke Suzuki ILLUST/Koki Hashimoto……
今月の浦メニュー
手を使えない状態にして
体重移動だけで打つ!

こんな人にオススメ!
●ボールを押し込めない人
●体重移動が下手な人
体格の割に飛ばない人、「球質が軽い」と言われる人は、インパクトで自分の体重の持つエネルギーをボールに上手く伝えられていない。体重移動が下手でどうしても右に体重が残りがちな人も同様に、エネルギー効率が悪いので、ぜひやってほしい練習だ
スライドのエネルギーを
ボールにぶつけて打つ
今回も、飛ばしに有効な練習方法を1つご紹介しましょう。
飛ばすためにはクラブを速く振ることも大事ですが、ボールにしっかり圧をかけて効率よくエネルギーを伝えることも大事。それって何かというと、体重移動なんです。成人男性なら最低でも50~60kg、人によってはそれ以上ある大きな質量をボールにぶつけること。体格の割に飛ぶ人というのはこれが上手な人です。言い換えれば、中年太りで体重が増えているのに飛距離が伸びないなら、せっかくの体重=質量という資産をムダにしています。まさに太り損ですね。
体重移動の本質は何かというと、ダウンスウィングで体を右から左にスライドさせること。これってゴルフでは「スウェイ」として忌み嫌われますが、それはスライドが下手だと再現性が落ちて球が曲がったり芯を外すから。でもエネルギー効率を高めるためにとても有効かつ必要な動きなので、飛ばしたかったらちょっと大げさにこれをやって上手にスライドできるようになってほしいんです。

体重移動の力をボールにぶつける!
人を押し飛ばすときに、腕だけの力では相手はビクともしない。踏み込んで自分の体重を乗せることで大きなエネルギーを生み出す
練習としては、いわゆる「ステップ打ち」をしてもらいます。左足を踏み込みながら球を打つお決まりのドリルですね。でも普通のステップ打ちと違うのは、徹底的に「手」を使えないようにして、体のスライドのエネルギーにフォーカスすることです。具体的には、グリップにタオルをグルグル巻きにして、さらにクロスハンドのスプリットハンドでクラブを持ちます。これはもう、ギプスをはめているくらい手が使えません。一応腕は振れますが、両手の感覚で何かをして当てにいくことなんて到底できません。
使うクラブはミドル~ショートアイアン。腰から腰くらいの振り幅の小さいスウィングでいいので、これをドライバーくらい高いティーアップで打ってください。
両足をそろえてボール前に立ち、そこから右足を踏み出しながらバックスウィング。踏み出した右足に左足も寄せていくと、体は大きくボールから遠ざかります。今度は左足をボール位置より先まで踏み込んで、そこに右足を寄せながらボールを打ちます。打ち終わったら両足がそろってピタッと止まっているのが理想。腕を振ることは考えず、体のスライドだけに意識を集中してください。
当然ですが、ビックリするくらい当たりません(笑)。普通のアマチュアなら、空振りしたりボールの30cmくらい前をダフったり、泣きたくなると思いますが、上手くいかなくても大丈夫。まずはヘッドがボールに当たれば上出来です。頑張ってトライすれば、すぐにすべての番手で飛距離は伸びます。
実際のスウィングでは左右のスライドはごく小さな動きです。でも小さくても意識的に行わなければ、ボールに「圧」をかける分厚いインパクトは作れません。「スウェイはNG」と教わると、小さく行うのではなくゼロにしようとしがち。まずはこのドリルで大げさにやることで、本来必要な動きが理解できるようになるんです。
Drill
グリップにタオルを巻いてステップ打ち

タオルを巻いて極太グリップにしたアイアンを、クロスハンドのスプリットハンドで持ってステップ打ち。手が一切使えない状態で、体を右、左とスライドさせる動きのなかでボールをとらえる感覚を養おう
大きく左に踏み込みながら打つ


<コースでの効能>
体重移動のエネルギーで飛距離アップ!
体重移動が上手くなって体重をボールに伝えることができ、インパクト効率が上がって飛距離が伸びる。腕を強く振らなくても飛ばせるのでスウィングの再現性も上がり、コンパクトなスウィングも身に付きやすい
月刊ゴルフダイジェスト2025年11月号より


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