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【教えて! なっち先生】Vol.30 右にも左にも球が曲がる……原因は? 解決ドリルをご紹介!

ショットが右にも左にも曲がるミスが出てしまうのは、アウトサイドイン軌道に加え、上半身の使い方にも問題があるからだとプロゴルファー・大谷奈千代は言う。その解決法を、イラストを交えて詳しく解説してもらおう!

>>前回のお話はこちら


Lesson 30
右にも左にも球が曲がる
原因と解決法


練習でもコースでも、右に曲がるスライスが出たかと思えば、左に曲がるフックに引っかけ、つらいですよね……このように両方に曲がるボールに心当たりのある方は、ダウンスウィングでクラブの軌道が正しい軌道から外れているケースがとても多く見受けられます。

今回は、そんなダウンスウィングの正しい軌道と改善ドリルについてレッスンしていきましょう! 理想の軌道は、アドレスで構えたときにできるシャフトプレーン上に沿ってヘッドが動くことです。そんな理想のシャフトプレーンよりも上を通るアウトサイドイン軌道になっていると、基本的にボールはそのまま左に飛んでいきます。


また、ダウンスウィングでクラブが立ち過ぎてしまうと、応急処置としてクラブだけを無理にインサイドに入れたとしても、右肩が前に出て上半身が突っ込んでしまっているので、結果的には同じアウトサイドインの軌道になってしまいます。 しかも、インサイドに入れようとして、クラブを寝かすことで手元が浮いてしまうと、インパクトでフェースが開いて右を向いてしまうため、ボールは右に飛んでいってしまいます。

アウトサイドイン軌道でクラブを下ろすと、基本的にボールは左に飛んでしまう。アウトサイドイン軌道なのに、無理にインサイドから下ろそうとクラブを寝かすと、手元が浮き、フェースが開いて右に飛
んでしまう。これが左右どちらのミスも出る原因だ

上半身をしっかり回して
アウトサイドインを修正 

左右のミスが出てしまうアウトサイドイン軌道は、ダウンスウィングでシャフトが立ち過ぎて右わきが開いてしまうことによって、右ひじが外を向いてしまうのが原因です。

このアウト軌道の問題解決は、上半身をしっかり回していくことが大切になってきます。 

上体を回してしっかり捻転することができれば、右ひじが自然に下を向くようになります。そうすると、自然とシャフトプレーンに沿った軌道上にクラブを通すことができますよ!

上半身が回っていないと、ダウンスウィングで右わきが開き、右ひじも体の外側を向いてしまう。これが、左右どちらのミスも出てしまう上半身の使い方

とはいえ、この動作がなかなかできないのが問題の本質なのです。改善ドリルとしては、クラブを胸に当てて、バックスウィングで背中がターゲット方向を向くようにしっかりストレッチしておきましょう!

体が動くようになれば、ダウンスウィング以降も右わきが開かないように、右ひじを下に向けたまま腰を回すことで、インサイドからクラブを下ろすことができるようになります。 

また、右手だけでクラブを持ち、左手は右の腕に添えてスウィングすると、右のわきを閉めたままスウィングするコツを体感できますよ!

①クラブを水平方向にして胸に当て、両腕をクロスさせて持つ。②その状態からバックスウィングの要領で、背中がターゲット方向に向くくらい体を回す動きを10回程度繰り返してみよう

右わきを閉めてインパクトすると、ボールが右に飛んでしまいそうな気がするかもしれませんが、インパクトで右わきが開くと、左に飛んでいってしまうので注意しましょう!

順序としては、クラブの位置だけでなく、体の捻転をしっかり意識して練習することが大切です。カット軌道の方は、ぜひ練習前のウォーミングアップで捻転のストレッチを10回行うようにしてください!

大谷奈千代

1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う

週刊ゴルフダイジェスト2025年10月28日号より