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【教えて! なっち先生】Vol.27 フォローの左ひじ引け「チキンウイング」の改善法

フォロースルーで左ひじが引けると、スライスの原因となり、縦の距離感も合いにくい。なぜ左ひじが引けてしまうのか、左ひじを正しいポジションに収めるためにはどうすればいいのか。プロゴルファー・大谷奈千代に、イラストを交えて詳しく解説してもらおう!

>>前回のお話はこちら


Lesson 27
フォローで左ひじが引ける
チキンウイングの改善法


100ヤードくらいの短い距離でプロのようにビシッと狙い打ちでグリーンに乗せることができたら気持ちいいですよね! 

しかし、イラストのようにフォロースルーで体の幅から左ひじが外れてしまっている方は、スライス系のボールが出やすく、縦距離が合わない傾向があります。 

フォローサイドで左ひじが引けてしまうスウィングでは、ダウンスウィング以降でクラブを左にしか振り抜けなくなってしまうのでアウトサイドインの軌道となってしまいます。


この症状は、チキンウイングとも呼ばれているエラーの症状です。 

こうなってしまうと、ボールはそのまま左に打ち出されるか、フェースが開いて当たることで右曲がりのスライスにもなってしまうので、ボールはどちらにも曲がってしまいます。今回は、そんな左ひじが引けてしまうチキンウイングを改善する方法を解説していきましょう!

腕の三角形を
キープしたままスウィング

ゴルフスウィングは軸回転運動ですから、アドレスでできたグリップと胸の中心(鎖骨の真ん中あたり)の距離を変えずに、腕の三角形を保ったまま体のターンでスウィングするのが理想の動きです。 

こうすることで腕と体の同調性が高まり、手を使うことができなくなるのでスウィングの精度が上がっていきます。

そのため、PGAツアーの練習日などでは、両腕にボールを挟んで腕の三角形を変えないようにスウィングしている選手がたくさんいるのです。

アドレスでできた手元と胸の中心の距離を変えず、両腕で作られる三角形を保ってスウィングするのが理想

フォローサイドで左ひじが引けてしまう方は、腕の三角形の形が崩れてしまうことでインサイドに振り抜きすぎてしまいます。

このことからも、フォローのポジションでは手元を体に近づけることなく、腕の三角形を保って遠くにスウィングすることを心がけましょう。

左ひじが引けることなく、左わきが締まった状態で体がターンしてくれば、左ひじは自分のほうに向いてきます。 

左わきを締めたまま体のターンで左に振り抜いていくことができれば、左ひじは下を向きながら左わきの外旋が起こるので、つかまったボールが打てるようになります。 

左ひじが引けることなく、左わきが締まった状態で体をターンできれば、フォローサイドでは左腕の外旋が起こり、左ひじが自分の側(実際のスウィングでは下側)を向く

そうすると、プロのように左ひじが下を向いたままクラブを振り抜くフィニッシュになりますよ!

スウィングの際、フォロースルーでは腕の三角形を保ったまま、体のターンでターゲット方向にボールを運んでいくことが正解です。

手の運動量が減ってしまうぶん、ボールが飛ばないのでは? と思ってしまいがちですが、体がしっかり回っていれば、腕の振りが小さくても、ある程度ボールは遠くに飛んでいきます。 

左ひじが引けてしまうチキンウイングの方は、ぜひ参考にしてくださいね!

左ひじが下を向きながら左腕の外旋が起こることで、体のラインから左ひじが外れずつかまったボールが打てる

大谷奈千代

1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う

週刊ゴルフダイジェスト2025年10月7日号より