ゴルフスウィングにおいて、手首の動かし方は右だけでなく左も重要だ。プロゴルファー・大谷奈千代に、左手の使い方をイラストも交えつつ詳しく解説してもらおう!

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  【教えて! なっち先生】Vol.19　スクエア系グリップとストロング系グリップでは“腕のロール”量が変わる

  グリップが変わればスウィング中の適切な体の動かし方も変化する。ストロンググリップとスクエア～ウィーク系グリップとで、具体的にどう動きが変わるのか、プロゴルファー・大谷奈千代にイラストを交えて詳しく解説してもらおう! >>前回のお話はこちら Lesson 19グリップによって腕のロール量が変わる ……

Lesson 20　
スウィング中
左手はどう動くのが正解か?

ゴルフスウィングを覚えるとき、感覚ってとっても大事ですよね。右利きの方であれ、左利きの方であれ、右打ちであれば、右サイドの動きがとても重要になってきます。　

アドレスで右のひじが内側に向いて、軽く折り曲げられている状態で構えることができれば、バックスウィングでは右のひじがたたまれ、右の手首がヒンジされます。この動作によって完成した右腕の角度がフェース面をコントロールするうえでとても大切になってきます。そんな右サイドについての動作は右利きの人はイメージがしやすいと思いますが、左利きの人にとっては分かりづらいかもしれませんよね。　そこで今回は、左手の使い方についてレッスンしていきましょう!　

まず初めにチェックしておきたいのは、アドレスでの左手の構え方についてです。グリップの握り方はウィークグリップ、スクエアグリップ、ストロンググリップの3種類があります。練習の結果、ご自身に合った握り方を選んでいくのが一番良いのですが、グリップにお悩みの方は一番飛距離の出やすい左手の親指がシャフトの右側にくるストロンググリップをおすすめします。

次に、バックスウィングについてです。バックスウィングでは右のひじがたたまれて、手首がヒンジされる動きに合わせて体がターンされますが、この動きに合わせて左手は動きます。ですから、左手は体のターンに沿ってクラブヘッド、シャフトと一緒に上がってくる形になります。　そうすると、右手首のヒンジの動きと一緒に、左の手首も動いていくことが自然で正しい動作となります。このことから、トップの位置でのチェックポイントとして、右の手首とは反対に、左の手首の甲が伸びていることが正しい動作となります。

ここで余談ですが、以前はトップで左手の手首が甲側に折れている（フェースをオープンにする）ことで左への引っかけを防ぐといったテクニックがありましたが、いまはギアもスウィングも大きく進化して、左手首の甲を伸ばすことによって、よりフェース面がキープされて方向性も安定し、力強いインパクトになるというメリットから、このトップの位置が推奨されています。

ダウンスウィング以降は、トップでできた左の手首の角度が解ける（キャストする）ことのないように注意しましょう。左手の甲が伸びた状態をインパクトまで保つことができると、フェース面が暴れることなく、強いインパクトができるようになりますよ!

このことからもバックスウィングで右手首が甲側にヒンジされ、左の手首は必ず手のひら側にヒンジされるということを覚えておきましょう。この左サイドのチェックポイントとしては、左のわきを締めておくことが大切です。左のわきが開いてしまうと、スウィングの軌道がズレて不安定になってしまいます。このことからも左のわきを締めて身体のターンに沿って左腕が動いてくることを心がけてください!

大谷奈千代

1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う

週刊ゴルフダイジェスト2025年8月12日号より