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本気で飛距離アップを目指すならコレ! “地面反力”の正しい使い方をマスターできる3つの練習器具

男子プロはもちろん、ジュニアや女子プロがあんなに飛ばすのは、地面反力を使いこなしているから。地面反力のチカラを借りれば、あなたにだって飛距離の“伸びしろ”はまだまだ隠されているのだ。数々のツアープロを指導してきた吉田直樹がとっておきの練習器具であなたに地面反力をお届けします

PHOTO/Yujiro Kawatani THANKS/三甲GCジャパンコース

解説/吉田直樹 よしだ・なおき。1978年生まれ。兵庫県出身。幼少期をアメリカで過ごし、有名コーチの指導を受けた経験を持つ。谷原秀人、小祝さくら、イ・ボミ、片山晋呉、上井邦浩などを教えてきた。兵庫県・芦屋で室内練習場「ラ・キンタ」主宰

レール式のプレートが
地面反力を回転力に変換

――足を乗せるプレートがレール式になっているんですね?

吉田 そうです。だから、左足を乗せてスウィングすると、自動的に地面反力を回転エネルギーに変換できるんですよ。

――それはスゴい!

吉田 地面反力は、トップで右かかとに体重移動して、切り返した瞬間に左足を強く踏み込んで発生させますが、このときプレートがスライドして左腰が回転します。これこそが、地面反力をスウィングスピードに変換する仕組みそのものなんですよ。

――なるほど。

吉田 どのタイミングで、どの方向に踏み込むとプレートが素早くスムーズに動くか、いろいろと試してみるといいですよ。

――ゴルファーによって、地面反力の発生のさせ方が違う?

吉田 そうです。どう動けば効率よく発生するか、使ってみるとすぐにわかります。

Drill 1
左足を乗せてスウィング

「左足をパワースライダーに乗せて、スライダーをかかと側にセットします。スライダーをつま先側に移動させながらテークバック。トップではつま先側のポジションです。ダウンスウィング以降はかかと側にスライドさせて、インパクト、フィニッシュを迎えます」

Drill 2
右足を乗せてスウィング

「右足を乗せて、スライダーをつま先側にセットします。スライダーの位置をトップまでつま先側にキープして、右足を後ろに引きながらインパクトします。右サイドにふところができて、体の開きが抑えられるため、アウトサイドイン軌道を修正することができます」

LPスイング
パワースライダー

1万8700円

右足を内側に倒しながら
地面を押す

吉田 地面反力を発生させようと左足を踏み込むと、体が起き上がって右ひざが前に出てしまうことがありますね。

――確かにそうなりそうです。

吉田 右ひざが前に出ると、地面反力が発生しにくくなるばかりか、右サイドのスペースがなくなって、アウトサイドイン軌道になってしまいます。

――それは、地面反力以前の問題ですね。

吉田 そういうゴルファーには、切り返しで左足を蹴りながら、右足を内側に倒す動きを覚えてほしいんです。地面を押すように右足を倒すと、右足でも地面反力を発生させられるんです。

――より速く体を回転させられるわけですね!

吉田 これまでの「パワーシフト」に新しい傾斜面をプラスしたので、この4つの面を順番通りに接地させれば、地面反力をさらに効率よく発生させる体重移動と右足キックを覚えられます。

Drill 3
接地面を変えながらスウィング

「パワーシフトプラスの平らな面を上にして、縦長の傾斜面を内側に向けて、右足を乗せます。傾斜面を正しい順番で接地させていくことで、地面反力を発生させるために必要な体重移動や足の蹴りなどを覚えることができます」

LPスイング
パワーシフトプラス

6930円

インサイドからボールをとらえる軌道

――地面反力を利用してスピードを上げるのも重要ですが、スウィング軌道を整えることも大事ですね。

吉田 はい。飛距離アップするためには、ボールをしっかりとインサイドからとらえる必要があります。そしてそのためには、深いトップやハンドファーストのインパクトを覚えてほしいんです。

――でも、それが難しい……。

吉田 そこで試してほしいのがスライドスティックです。トップを深く回せて、インサイドから下ろすコツがつかめますよ。

――使ってみてわかったんですが、黒いスライドグリップがポイントですね。右手をスライドさせながら上げると、自然に右肩が深くまで回ります。

吉田 さらに、右手をスライドさせながら戻すと、自動的にインサイドから下ろせるんですよ。

Drill 4
右手をスライドさせながらスウィング

「左手で青いグリップを短く持って、右手で黒いスライドグリップを持ちます。テークバックで右手をスライドさせながらトップまで上げて、ダウンスウィングではスライドグリップを戻しながらスウィングします」。グリップは楕円形状で、チェックマークの見え方によってフェース面の感覚をつかみやすい

自然に右肩がしっかり回る

「右手で握った黒のスライドグリップを滑らせながら上げることで、自然に右肩がしっかり回った理想的なトップになります。肩の回転が不足した浅いトップを解消するにはピッタリです」

ハーフウェイダウンで右手は下を向く

「ハーフウェイダウンの位置で、右手のひらが斜め下を向くパームダウンで下ろす感覚です。これで、フェースの開閉も小さくなるため、手を返さなくてもつかまった球を打つことができます」

グリップエンドが体に当たらないように振る

「長く余らせた青グリップが体に当たらないように振ることで、正しいハンドファーストのインパクトがわかります。正しいハンドファーストは、インパクトゾーンを長くする効果もあります」

LPスイング
スライドスティック

1万3750円

2つの練習器具を同時に使用

――最後は、2つの練習器具を使った練習法ですね。

吉田 パワースライダーで地面反力を発生させて、そのスピードをスライドスティックでさらに強化する合わせワザです。

――豪華版ですね。

吉田 この練習で感じてほしいのは、腕を振るスピードではなく、地面反力をスピードに変換させるタイミングです。どのタイミングでどこに力を入れると、より小さなチカラでスピードを上げられるか、クラブを振るよりわかりやすくなりますよ。

Drill 5
左足をパワースライダーに乗せてスライドスティックを振る

「地面反力をめいっぱい受けながら、ビュンビュン振れる青グリップを握ってスウィングすることで、地面反力をスピードに変換していく感覚がつかめますよ」

週刊ゴルフダイジェスト2025年6月24日号より