【ゴルフジム】「テークバックがスムーズに上がらない。どこを意識して上げるのがいいのでしょう?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「テークバックがスムーズに上がらない」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/Lounge Range 広尾天現寺


教える人/奥山ゆうし
おくやまゆうし。83年生まれ、埼玉県出身。日本大学ゴルフ部を経て、07年、プロ転向。11年、茨城県オープン優勝。東京都内を中心に、複数のスタジオでレッスン中
<今週のお悩み>
「テークバックが
スムーズに上がりません」
●相葉力哉さん(身長180cm/ゴルフ歴15年/ベストスコア73/平均スコア88)
全体としては大きな問題のないスウィング。トップで両腕が緊張していて、手の位置がやや背中側に回りすぎているのが気になるところ。腕がもう少しリラックスした状態で上げられると、切り返し以降の動きもスムーズになるはず
相葉 テークバックにちょっと悩んでいて……。何となくしっくりこないというか、毎回、体のどこを意識して上げればいいのか考えてしまうんです。
奥山 きっかけ動作みたいなものがあると楽なんですが、それはどうですか?
相葉 フォワードプレスとか、左足に体重を乗せて反動で上げるとか、いろいろ試してみたんですが、どれもピンときませんでした。
奥山 となると、まずはテークバックがどういう動きなのかということを、改めて考えてみるのがいいでしょう。テークバックは大きく分けて、クラブを右斜め上に引き上げる動きと、体を横に回す動きの2つでできています。同時にやるのではなくて、最初はひとつひとつ順番にやってみて、正しいトップにどうやったらスムーズにもっていけるかという感覚をつかむようにしてください。
手首もひじも固めすぎています

始動を安定させようとして手首を固めて上げると、腕まで緊張(硬直)してしまいがち。結果として、ヘッドがインサイドに入りすぎるだけでなく、腕主体のテークバックとなることで軌道が毎回不安定になる。腕の緊張が取れれば、体の回転とリンクして上げられる
相葉 手首のコックはいつ入れたらいいですか?
奥山 割と最初の段階で入れるほうがいいです。練習では最初にコックだけでクラブを上げて、そこから腕の引き上げと体の回転でトップを作るというのも効果的です。
相葉 最初からコックしていいという発想がなかったですが……腕と体がリンクする感覚はありますね。
奥山 コックだけでクラブを上げる動きを何度かやって、最後にそのままトップまで上げてボールを打つ練習をすると、テークバックがスムーズに上がるようになります。
これで解決!
「テークバックの動きを
腕と体に分解して考えよう」
コックを使ってクラブを数回上げ最後にボールを打つ
手首のコック、腕の上下動、体の回転という複数の動きをいっぺんにやろうとすると脳が混乱しやすい。最初にほぼコックだけで上げ、それを何度か繰り返した後にボールを打つと、スムーズなテークバックになる
Point 1
右ひじは曲げて左ひじは伸ばす

テークバックは、①右ひじを曲げながらクラブを持ち上げる動きと、②体を横に回す動きを合わせたもの。①では左ひじが伸びていることが重要で、これによりクラブは右斜め上に上がる。クラブを垂直に上下させる動きとは異なる
Point 2
手首と右ひじの角度を最初に決めてしまう

テークバックの動きをシンプルにするには、最初に手首と右ひじの角度を決めてしまい(手首と右ひじの曲げ角だけでクラブを上げ)、その後で体を回すイメージのほうがいい
Point 3
左右の肩甲骨が広がるように上げる

最初にコックを完成させることで、左肩が下がり(左肩甲骨が背骨から離れる方向に動き)、上体が深く回転しやすくなる。手首を固めた状態だと、左右の肩甲骨が広がらず上体が回りにくい
週刊ゴルフダイジェスト2025年7月1日号より
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