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【教えて! なっち先生】Vol.13 ミスの原因“手打ち”を防ぐ「三角形」の意識とボールを使った練習法

スウィングを安定させ、ナイスショットを連発するためには「とくに、インパクト前後での手の使い過ぎは禁物ですよ」とプロゴルファー・大谷奈千代。手の使い過ぎを矯正して、下半身リードを身に付ける練習法を教えてもらおう!

ミスショットの多くは、手元の動きが強くなってしまうことに原因がある

>>前回のお話はこちら


Lesson 13
両腕の三角形を保ったまま
下半身で振る動きを身に付けよう!


プロゴルファーのようにナイスショットを連発させてみたいですよね! スウィングの再現性を高めるには、ハーフウェイダウンから先の動作で、腰の回転でクラブをインパクトゾーンに導くようなイメージでスウィングをしていく必要があります。 

アマチュアゴルファーのみなさんのミスショットの原因の多くは、このとっても大切なエリアで手を使い過ぎてしまうことにあります! 

インパクトエリアでは、右ひじは右腰と一体化したイメージで動き、少し曲がっていた右ひじはクラブが進むにつれて伸びていきます。そんな右ひじはインパクト後に伸びることで、理想的なフェースローテーションとなり、ボールをしっかりつかまえ、また、押すように力を伝え切ることができるんです。つまり、腰でリードすれば、インパクトゾーンが長くなるんです! プロのような長いターフが取れる仕組みはこういった動作の結果なんですね。 


右ひじは、右腰と一体化したイメージでインパクトへ向けてクラブを振っていくのが理想

ですが、多くのゴルファーのみなさんはどうしてもボールを打つ意識が強くなってしまうため、インパクトエリアで指先が真っ白になるほど手に力が入ってしまったり、正面から見たときの両肩と手元を結んだ三角形のシルエットが変わってしまったりします。 

このエリアでクラブを加速させるのは腰のリードなので、手を急激に速く振ったり、グリッププレッシャーを強くすることはありません。従って、両肩と両腕で作る三角形のシルエットは変わらないのが理想というわけです。 このように「手で打ちにいかない」ためには、両腕の三角形をキープしたまま下半身リードと体幹の回転でクラブを導いていくイメージが大切です。

重たいボールを投げて下半身リードを体感!

そんな動作の習得には「ボール投げドリル」が効果的です! このドリルでは、クラブを持たずにバスケットボールか、もしくはスポーツジムにあるような重たいメディシンボールを使用します。 

下のイラストのようにボールを持ち、左足を踏み込んで、真横に遠くへ投げてみましょう。両手をターゲット方向より左に振り抜いてしまうと、真っすぐボールを投げることはできません。軸回転しながら、両手を顔の前に振り上げるくらいのイメージでリリースするようにしましょう。

また、重たいボールを投げることで、体の回転と腕の振りを同調させやすくなるので、スウィング中の正しい腕の動き(アームプレーン)を体感することができます。 

この動きは、スウィング中に必要な三角形のシルエットをキープしたまま振ったのと同じ動きなのです。重たいボールを投げることで、正しく腕を振ることと、正しいクラブのリリースのタイミングを体験することができるわけです! 

こういった動作のコツを習得することで、結果的に「手で打ちにいかない」ようになり、体の力を上手に使って、最大限に飛距離を出すコツがつかめてきます! ボールがない方は、何か重たいものを使って、ぜひ一度お試しください!

大谷奈千代

1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う

週刊ゴルフダイジェスト2025年6月24日号より