Myゴルフダイジェスト

会員登録
  • ホーム
  • レッスン
  • 【清水大成の飛ばし方】<後編>「インパクトで胸がボールを向くことが重要です」

【清水大成の飛ばし方】<後編>「インパクトで胸がボールを向くことが重要です」

ベースボールグリップで平均300Yを超える清水大成。いったいどのようなことを意識しているのか。その飛ばしの秘密についてさらに詳しく聞いていこう。

TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara THANKS/中日クラウンズ

清水大成 しみず・たいせい。日大ゴルフ部1年生のときに日本学生優勝。4年時にプロ宣言、翌年シード権獲得。24年は未勝利ながら賞金ランク8位となる。福岡県出身の26歳。ロピア所属

>>前編はこちら

  • ベースボールグリップといえば時松源藏だが、若手注目株の清水大成も実は同じ握り。しかも清水は、正確性重視の時松と違って、平均飛距離が300Yを超える飛ばし屋。その飛距離と握りの関係に迫った。 TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara THANKS/中日クラウンズ 清水大成 しみず・たいせい。日大ゴルフ……

クラブの動きを邪魔しない

前述の「ベースボールグリップが飛距離に繋がっている気がする」という部分をもっと詳しく語ってもらった。

「ポイントは左親指です。普通のグリップだとこの親指がグリップの上にあるから、トップでクラブの動きを止めるストッパーになるんです。それが方向性に繋がる役目を果たしているとは思います。一方でベースボールグリップは左親指がグリップの上ではなく横にきます。だからトップでクラブの動きを邪魔しません。同じトップでもヘッドの助走距離が長くなるぶん、ベースボールのほうが飛ぶ気がします」 

トップでできた腕とクラブの角度がダウンスウィングのタメに繋がると考えると、清水のタメの深さにも納得で、確かに飛ばしの要因のひとつと言えそうだ。

「ただ、ベースボールグリップにしたら誰でも飛ぶわけではありません。他のいろいろな要素との複合的なものだし、基本的な部分が悪いとベースボールにしても意味がないと思うので、そこは次に詳しく説明します」


クラブの運動量が大きくなる

一般的なグリップはトップで左親指がクラブの動きを制御するが、ベースボールグリップは左親指がクラブの動きを邪魔しない。そのため同じ手の高さでもヘッドの助走距離が長くなる

インパクトで胸がボールを向く

グリップだけではなくいろいろな要素が飛ばしに繋がると言う清水。具体的には?

「僕はもともとドローヒッターなのですが、不調になったときはインサイドアウトが強すぎて球が右にしか飛びませんでした。今はオンプレーンになったのでヘッドを走らせても球がつかまってくれます」 

確かにクラブ軌道が悪いといくら速く振っても意味がない。ただしオンプレーンなら球がつかまるわけでもないのでは? 

「その通りで、僕が意識しているのは上体が浮いたり胸が開いたりしないこと。インパクトで前傾角が保たれた状態で胸がボールを向いていることが大事だと思います。あとは左わきが少しでも開くとフェースが開きやすく上体も浮きやすいので、僕は左わきにモノを挟んで打つドリルをよくやっています。これはオススメですよ」

Point 1
胸に当てたクラブで球を打つイメージ

胸の中心にグリップエンドを当てて振ると、胸が開かないインパクトがわかりやすい。胸が開くとクラブが浮いてフェースも開く

Point 2
上体の前傾角を保って左に振り抜く

インサイドアウトが強かった頃は上体が浮いて前傾角が崩れたインパクトだった。プレーン上を下ろして左に振り抜けば前傾角が保たれる

Drill
左わきにモノを挟んだまま打つ

インパクト前後で左わきが少しでも開くとフェースは開きやすくなる。左わきにモノを挟んで落とさずに打つと、クラブがプレーンに乗りやすくフェースも開きにくくなる

月刊ゴルフダイジェスト2025年7月号より