【読者記者】No.1889「ドライバーがとくに大きくスライスしてしまうのはなぜ?」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ドライバーのスライス幅が大きい」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/サウスゴルフアカデミー
読者記者No.1889 張宰赫さん
●31歳 ●178cm ●ゴルフ歴/8カ月 ●ベストスコア/103 ●アベレージスコア/110 ●ドライバー飛距離/180ヤード
先生/川村亨
79年生まれ、岩手県出身。東北福祉大ゴルフ部を経て、13年、プロテストトップ合格。体に合ったスウィング探しを根気強くサポート。「サウスゴルフアカデミー」インストラクター
張さんのお悩み
「ドライバーのスライスがとくに大きい」
まだ始めて1年以内で、基本的にスライスなんですがドライバーはかなり大きく曲がります。もう少し真っすぐ飛ばしたいです。
トップではフェースがややクローズになっているが、インパクト直前でオープンになっている。つまり、開きながら下ろしてしまっているということ
張 ドライバーでとくにスライスが大きくなる原因は何ですか?
川村 ドライバーはシャフトも重心距離も長いので、ダウンスウィング中にフェースが1回開いてしまうと、もう1回閉じるのが難しいんです。張さんの場合、トップでシャフトが少しだけ立つ形になっていて、そこからシャフトを寝かせながら下ろしています。これだと、ダウンスウィングの途中、クラブがずっとフェースを開く方向に動いていることになります。
張 スライスさせたくないなら、逆の動きにしないとダメですね。
川村 そうなんです。そのために重要なのがトップでの右手首の角度です。できるだけ、右手首を甲側に折って(背屈)、クラブを寝かせたポジションに保ってください。そうすると、手元を下ろす動きが同時にクラブを立てる(=フェースを閉じる)動きになるので、スライスしにくくなるんです。
<問題点>
右手首がほぼ真っすぐ
トップで右手首を真っすぐにするほど、フェースはオープンになり、なおかつシャフトが立ちやすくなる。すると、開きながら下ろす形になりやすい
記者「閉じながら下ろすコツがわかりません」
プロ「トップの右手首の角度が重要です」
右手首を折ったところから切り返し。
自然にフェースが閉じるようになった!
Point
右手親指を短くして握る
右手の親指を伸ばして握ると、グリップを手のひらで握り込んでしまい、手首が動きづらい。右手は親指を短くし、人さし指で引っかけるように握るのがコツ
Drill 1
スプリットハンドで素振りをする
寝かせたクラブを、ダウンスウィングで立てる動きがわかりにくければ、左右のグリップを離して握るといい。左手を支点に右手でクラブを立ち上げる感覚がわかるはず
Drill 2
つま先とかかとに交互に体重をかける
トップ(切り返し)で左足つま先、ダウンスウィングで左足かかとに明確に体重をかけて振る。骨盤がスムーズに回転することで、クラブがインから下ろしやすくなる
<取材後記>
左右の手の役割がわかった
右手の親指を長く握ってしまうと、手が鈍感になりますが、人さし指で引っかける握り方だとクラブの重さを感じられました。左右の手が別々の役割で動くことが、よくわかりました。
月刊ゴルフダイジェスト2025年1月号より