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【55歳・藤田寛之の大事】<フィジカル編>「パフォーマンス向上のためにヨガが役立っています」

米シニアのツアーカードを手にし、2025年から本格参戦を決意した藤田寛之。並み居る世界の猛者たちと渡り合っていくうえで、重視していることとは?

PHOTO/Hiroaki Arihara、Takanori Miki、Getty Images THANKS/BKコーポレーション

藤田寛之 ふじた・ひろゆき。1969年6月16日生まれ、福岡県出身。葛城GC所属。レギュラーツアーで23年間、シード選手として活躍。ツアー通算18勝を挙げ、2012年には賞金王にも輝く。2023年、日本シニアオープンを制覇。今季、全米シニアオープンではプレーオフの末、惜しくも2位に。米シニアツアープレーオフシリーズに出場し、最終戦まで勝ち上がり、来季のツアーメンバー入りを果たす

●CONTENTS●
米シニア シード獲得の軌跡
<ショット編>課題はハンドファーストを弱めること
<フィジカル編>パフォーマンス維持の秘訣は「ヨガ」
<パット編>パターマット練がすべての基本

パフォーマンスアップと
ケガの防止にヨガが最適

23年間、国内男子のレギュラーツアーでシード選手として活躍した藤田は“鉄人”の異名を持つ。確かに大きなケガもなく、フィジカルの強さは折り紙付きかと思えたが、55歳になった藤田に聞くと、「この歳になれば、体もきつくなりますよ。ゴルファーは自分の体が資本です。その大切さが身に染みてわかったのは、トレーナーを付けなくなってからですね」

藤田は52歳でトレーナーを帯同させなくなった。その結果、体を動かさない状況に陥ったという。そこで本腰を入れて取り組んだのがヨガだ。


「トレーナーがいたときは、ベッドに横になるだけ。後はお願いしますって感じでした。だからコンディションも保てていたのですが、トレーナーがいなくなれば、自発的に何かをしないとダメです。そこで見つけたのが、マリコ先生のヨガ動画です。その動画をお手本に体全体をじっくり伸ばすんです。すると体がリセットできるんです。
 プロゴルファーとして怖いのは、パフォーマンスの低下とケガです。その2つをカバーできるのがヨガだったんです。これは米シニアツアーでも同じです。ラウンド前なら30分、ラウンド後は1時間、みっちりストレッチ(ヨガ)します。これは絶対に欠かせないボクのルーティンです。体のメンテナンスは超大事です!
 ヨガを始めて4〜5年くらい経ちますが、まだまだ上手くできません。背中、肩、首、腰、お尻、脚とか、全身をくまなく伸ばしますが、やっぱり伸ばせていないところがあるんです。そういうときは、トレーナーがいてくれたらなって思いますけど、体は間違いなく変わるという実感があるので、今後も続けていくつもりです」

歳を重ねるほど、体のケアが大事なのはわかるが、ヨガで大きく変わるのだろうか?

「全然違いますよ。体の硬さやスムーズさが。それを放っておくと疲労として蓄積しますし、ケガのリスクも高まります。ボクの場合、体の柔軟性を高めることが目的なので、ハードなポーズをやるわけで
はありません。だから座ったままとか、寝ながらできるものばかりです。この歳になれば、体のケアは絶対に不可欠です。30代、40代の頃と比べ、時間の掛け方も変わりました。ボクはゴルフが仕事ですからヨガはマストなんです」

ストレッチで変わるの?
「体の硬さや滑らかさが全然変わります」

「ラウンド後は、帰宅したらすぐヨガです。翌日に疲れが残りません。とくに大事なのは朝30分のヨガ。朝やらないと体の硬さやスムーズさが全然変わるからです。プレーも変わりますよ」

どんなストレッチなの?
「動画を見ながら全身を伸ばします」

「マリコ先生の動画はわかりやすく、教え方がやさしいんです。15~20分のメニューがたくさんあって、それを見ながらストレッチするだけ。1時間なんてあっという間に終わります」

ストレッチの効果は?
「パフォーマンスアップとケガ予防」

「ボクがヨガに求めるのは、パフォーマンスアップとケガ予防です。どちらもプロゴルファーには必須項目。体の柔らかさ、スムーズな動きが保てれば、思い通りにプレーできる可能性も高まります」

難しくはないの?
「座ったり寝たりしながらじんわり伸ばすのでラクです」

「ボクの目的は柔軟性を高めることです。ですので、ストレッチ系のメニューばかりです。座ったままできたり、寝ながらできるものなのでとてもラクです。ハードなポーズはやりません」

マリコ先生と出会いヨガにどハマり

マリコ先生のヨガ動画にハマった藤田は、月刊GDで実際にレッスンをしてもらい、連載(2019年)も実現している。「マリコ先生の声を聞いていると寝落ちしちゃうんです」

拠点はテキサス州のフリスコに

「米国の拠点はPGA・オブ・アメリカの本部があるテキサス州フリスコです。米国の真ん中のほうが移動はラクですし、練習環境もよく、街の安全性が高いことが選んだ理由です」

週刊ゴルフダイジェスト2024年12月17日号より