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【55歳・藤田寛之の大事】「米シニアのプレーオフでまさか最終戦まで行けるとは……」

“中年の星”と呼ばれた藤田寛之は、現在55歳。戦いの場をレギュラーからシニアツアーへ移し、昨年は日本シニアオープンを制覇。そして今年、海外メジャー、全米シニアオープンで2位に入り、来季の米シニアツアーのシード権をも獲得。快挙を達成した藤田に話を聞いた。

PHOTO/Hiroaki Arihara、Takanori Miki、Getty Images THANKS/BKコーポレーション

藤田寛之 ふじた・ひろゆき。1969年6月16日生まれ、福岡県出身。葛城GC所属。レギュラーツアーで23年間、シード選手として活躍。ツアー通算18勝を挙げ、2012年には賞金王にも輝く。2023年、日本シニアオープンを制覇。今季、全米シニアオープンではプレーオフの末、惜しくも2位に。米シニアツアープレーオフシリーズに出場し、最終戦まで勝ち上がり、来季のツアーメンバー入りを果たす

●CONTENTS●
米シニア シード獲得の軌跡
<ショット編>課題はハンドファーストを弱めること
<フィジカル編>パフォーマンス維持の秘訣は「ヨガ」
<パット編>パターマット練がすべての基本

最終戦は36名のみの狭き門

10月末から行われた米シニアツアーのプレーオフ。第1戦はポイントランク上位72名、第2戦は上位
54名、そして最終戦は上位36名が出場でき、最終戦の選手全員がツアーメンバー(シード権)となる。

そんな過酷なプレーオフシリーズを勝ち抜いた藤田は、「いま考えても信じられないです。まさか最終戦まで行けるなんて……。(出場時のランク)45位でプレーオフに行って最終戦の36位までに入るわけですから、かなり難しいことです。案の定、1戦目でランクを落としてやっぱそうだよねって思いました。とりあえず2戦目に行けるから、それでよしとしようって。そうしたら2戦目がいい感じでプレーできたんです。時差ボケもなくなり、体がラクになったんです。

勝因を挙げるならパットですかね。最終日はめちゃくちゃ入りました。ミラクルパット連発です。前半で3連続バーディ、後半も2連続バーディが2回。その時点でポイントランクが28位まで上がって……。気持ちが舞い上がってしまい、最終的には3位タイでしたけどね」 

藤田の予想では、最終戦まで行くには優勝か2位に入らないと厳しいと思っていたというが、見事勝ち上がった。

「米シニアは3日間競技ですが、メジャーや最終戦は4日間です。最終戦はグリーンが硬く、とても速かったです。ボールを止められない自分には厳しいコースでしたし、ショットもあまりよくなかったです。ただ、それだけハードなコースでも他の選手はスコアを出しています。優勝したB・ランガーは通算18アンダーですから。エージシュートも2回出しています。米シニアの選手はみんな上手いです。チャンピオンズ(優勝者たち)ですから、そりゃ凄い人ばかりですよ。そんな選手たちと来年プレーができると思うと楽しみしかないです。全米シニアオープンがすべてのきっかけ。あの試合がなければ、今の自分はないです」

プレーオフ第1戦 ドミニオンエナジーチャリティクラシック
43位タイ(1オーバー)

ポイントランク 45位>>51位

「第1戦はショットの調子が最悪。ほとんどバーディチャンスはなかったです。移動(23時間)の疲れや時差ボケもあって体もあまり動かなかったです」

プレーオフ第2戦 シモンズバンク選手権
3位タイ(14アンダー)

ポイントランク 51位>>32位

「2戦目は時差ボケもなくなり、体がラクになりました。とくに最終日はパットがヤバかったです。日頃のパターマットのおかけです。優勝のチャンスもあったくらいですから」

プレーオフ最終戦 チャールズ・シュワブカップ選手権
26位タイ(イーブン)

ポイントランク 32位>>33位

「ハードなコースでグリーンも硬く、ボクには難しかったです。それほど悪くないゴルフでしたが、結果は26位タイ。米シニアの選手は、安定感が全然違いましたね」

週刊ゴルフダイジェスト2024年12月17日号より