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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.151「パットに悩む人は“おもちゃのパター”で打ってみよう」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

外出自粛の折、観光地や商業施設は軒並み休館(休園)や営業時間を短縮している。そんな中ではあるが、ウチの練習場は通常運転。ありがたいことにお客さんも減っていない。ただ変化も感じる。僕はインスタグラムで「ライブ配信」をやっているんだけど、最近見てくれる人が増えている。みんな息抜きを求めているのかな。

とくに、反応がいいのがパットネタ。いかに多くの人が悩んでいるか改めてわかった。ということで、ここでもパットネタをひとつ。よくショートパットで手が動かないっていう人がいる。緊張なのか、外したトラウマなのか、考えすぎなのか……。重症化するとイップスになりかねないので、早めに症状を緩和させたい。

対処法としてはパターを長尺にする、グリップを交換する、持ち方を変えるというのが一般的だけど、ボクのおすすめは「おもちゃのクラブで打つ」である。みなさん、ちゃんとしたクラブを振りすぎだって。重さや長さが最適にセッティングされたクラブばっかり使うから悩むんだって(笑)。

僕なんてこの前、普通のクラブでは飽き足らず、ついに家に転がっていたおもちゃのパターに手を出しちゃったよ。プラスチック製なので、当然ちゃんとしたクラブより軽いし、短い。それで、試しにパターマットで本物のゴルフボールを打ってみたんだ。

おもちゃのパターのように、軽くて短い棒でパット練習すると手が動くようになる。パットになると手が動かなくなってしまう人は、一度試してみる価値あり

そこで、ちょっとひらめいた。これは、もしかして手が動かない人の荒療治になるのではと。クラブって軽ければ軽いほど、そして短ければ短いほどクラブの力が使えなくなる。だから究極に軽くて、究極に短いおもちゃのパターは、思い切り自分で動かないと打てない。ただ、ちゃんと動かせば、おもちゃのクラブだろうが、なんだろうが普通に入る。おもちゃのパターがない人は傘でもいい。杖でもいい。棒の先にヘッドっぽいものがついているものを発見したら、振ってみたらいいと思う。そしたら、気づくよ。

「へー、こんなものでも球はちゃんと転がるし、普通に入るんだ。何より、手が動く!」って。

もちろん、突き詰めれば、ヘッドやネックの形状、長さ、グリップの種類、握り方、ストロークは重要だ。でも、それらを考えすぎて手が動かなくなるくらいなら考えないほうがいい。

だってそんなにシビアに考えなくても、入るんだから。おもちゃのパターはそんなことを教えてくれるはず。パットの練習って地味だから続かないっていう人が多いけど、そんなときのマンネリ防止にもなるしね。巷にはさまざまなパット練習グッズが出てるけど、コレがもっともシンプルで効果的かも!?こんなご時世だから、明るく楽しもう! 自宅にいる時間が増えたのなら、ぜひおもちゃのパターで遊びながら学んでみて。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2020年4月21日号より