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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.149 バンカーが苦手な人は「いつもと真逆」をやってみよう

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

1ラウンドで1回もバンカーに入らない日は少ない。絶対に入らないコースマネジメントを心がければ別だけど、そうでなければ大抵1回はつかまるだろう。毎ホール入るときもある。それも、出すのに手こずった日にゃ、ドライバーショットよりも多くなってしまう。そんなバンカーを人々は嫌い、口を揃えて言う。「バンカー苦手」と。

本当は、出すだけなら簡単なのにね。だって普段のショットと同じようにダフればいいんだから(笑)。なのに、バンカーとなるとダフれない。これがゴルフの妙である。

見ていると、普通にアプローチするようにボールを真ん中から右寄りに置き、オープンに構え、ハンドファーストにしてフェースを開く……という人が多い。

確かに、これでは出ない。バンカーはあれをしなきゃいけない、これをしなきゃいけないが多すぎて、なんかこんがらがっちゃった感じに見える。もっとシンプルに考えてみて。まったくの初心者が意外とバンカーを苦としないのは、おそらく「○○しなければいけない」をなにもしないからだろう。

もし、バンカーを練習する機会があれば、試しに頭の中にある「〇〇しなければいけない」をすべて無視してみるのもアリ

といっても、今さら「何もしない」を意識するのも難しいだろう。そんなときは、荒療治に限る。つまり、真逆のことをやってみるのだ。



ボールは真ん中から左寄りに置く。オープンに構えず、フェースはスクェア。そしてハンドレートに構える。その上で、思い切り振る! 出すだけなら、これで完璧だ。

オープンに構えなければ、ボールは真ん中のままでOK。もしオープンに構えたければ、必ずボールを左足寄りにセットしておくこと。なぜなら、真ん中に置いてオープンにするとボールは右足寄りになるから。普通のアプローチならそれでいいけど、ダフるのがマストのバンカーには不向き。だから、ボールは最初、左寄りにが正解。そうすれば、オープンに構えたとき真ん中になり、ちょうどよくなる。
フェースはグリップエンドを右股関節あたりに移動させ、ハンドレートにすれば自然とロフトが寝るので、OK。

あとは、ボールを見て振ると直接当たってしまうので、目線は必ずボールの手前にすること。よく、ホームランを怖がって、コントロールして振る人がいるけど、ビビっちゃダメ。どんなに振ってもOBまでは飛ばないはずなので、思い切って振るのが大切だ。砂にヘッドがちゃんと入れば、抵抗でヘッドスピードが激落ちする。だから、本来は20Y打つつもりで振っても5Yぐらいしか飛ばないのだ。そのことを忘れ、ちょうどの距離を打とうとするから、出ないのだ。コツは寄せようとせず「これでもか!」ぐらい振ること。

以上を実行すれば、バンカー名人とまではいかなくても、1発では出せるようにはなるはず。苦手な人は試してみてね。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2020年4月7日号より