【スライス解決】左に出て右に曲がる。右に出てさらに右へ。「直し方は根本的に違うんです」by目澤秀憲プロ<前編>
スライスに悩むゴルファーは多い。しかし、スライスといっても左に出て右に曲がる「プルスライス」と、右に出て右に曲がる「プッシュスライス」の2種類あるのをご存知だろうか。そしてこの2つ、原因も違えば直し方も違う。自分がどっちのスライスなのかを知ることで、正しい解決法が分かるという目澤秀憲プロに話を聞いた。
TEXT/Masato Ideshima PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/クレアゴルフフィールド
教える人/目澤秀憲プロ
1991年東京出身。データからスウィングを作っていくプロ。河本結のコーチを務め初優勝に導いた。エースGC神保町でアマチュアにもレッスン中
プルか、プッシュか、
まずは自分がどちらかチェック!
飛球線方向に棒またはボールを置き、棒よりも左に出ればプル、右に出ればプッシュと判断しよう。これはあくまで持ち球がスライスのゴルファーということが前提。どちらも「フェースは開いている」が、ヘッド軌道が真逆。プルは「外」、プッシュは「内」から入る
プルスライスは「アウトサイドイン軌道でフェースオープン」
軌道はアウトサイドインのカット軌道。そのまま左に振ると引っかけが出ると本能的に分かるため、インパクトでフェースを開いて調整しようとしてしまう。
プッシュスライスは「インサイドアウト軌道でフェースオープン」
ゆるやかなインサイドアウト軌道であればフェースがスクェアならナチュラルなドローになるが、切り返しでクラブが寝るとインサイドアウト軌道の度合いが強くなり、フェースが開きっぱなしになる
プッシュスライサーの特徴
●特長1 お尻の位置が前に出てしまう
切り返しからダウンスウィングにかけてクラブが寝ると、手元が打ちやすくなる。手元が浮く原因はダウンスウィングでお尻が前に出るから。クラブの通り道がなくなるのが原因。
●特長2 クラブをインサイドに引きすぎる
始動で体を使わず手先で上げてしまうとインサイドに上がりすぎる傾向がある。手先で上げて、手先で戻そうとすると、体と手の動きがバラバラになり、クラブの重量に負けて、クラブが寝て手が浮きやすくなる。
●特長3 体の回転が少ない
体の回転が止まると、フェースが戻り切らずに開いた上体でボールに当たる。クラブの通り道がなくなり、アウトサイドに押し出すような動きになってしまう。
【注意】プッシュの人はチーピンも出る!!
クラブが寝ると右に出るのがわかるので、それを防ごうとして急激にフェースを返そうとする。それがチーピンの原因。クラブが寝る反動なので制御しにくい
プルスライサーの特徴
●特長1 上半身の力みが強い
上半身の力みが強いと上から突っ込みやすくなる。すると右肩が前に出て外からヘッドが入るカット軌道になりやすい。入射角が鋭角になり、プルスライスになる。
●特長2 ボールとの距離が遠い
腕と体が離れていると、体の回転に対して外からヘッドが下りやすくなる。ボールに届かせようとして体が突っ込むので、外から入りやすくなる。
●特長3 上半身と下半身が一緒に動く
切り返しで上半身と下半身が同時に動いてしまうと、上半身が優位になり、右肩が前に出やすくなる。結果、外からクラブが入りやすくなり、軌道はアウトサイドインになる。
【注意】プルの人は「左真っすぐ」も出る!!
クラブが外から下りてくると、入射角は必然的に鋭角になり、フェースがかぶった状態になる。そのまま当たると左へ真っすぐ飛んでいく
>>プルスライスとプッシュスライス
タイプ別の修正方法はこちら
- 前編のレッスンでは、目澤秀憲プロが、スライスといっても左に出て右に曲がる「プルスライス」と、右に出て右に曲がる「プッシュスライス」の2種類あることをレクチャー。今回は、それぞれのタイプ別スライス解消方法を教えてもらおう。自分のクセに合ったドリルでボールがつかまり出すこと必至。 TEXT/Masato Ideshima PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/クレアゴルフフ……
週刊ゴルフダイジェスト2019年6月11日号より