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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.137「グリーンに乗せよう」よりも「グリーン手前まで運ぼう」が吉

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

無理にピンを攻めず、“とりあえず”グリーンに乗せよう。スコアを縮めるためのアドバイスとして、よく耳にするフレーズである。いや、甘いね。本気でスコアを縮めたいなら、“とりあえず”グリーン手前まで運ぼう、が正解である。

例えば、今日はチョロばっかり。チョロしか出ない。なんて日、あるよね。その時、“とりあえず”グリーンに乗せることを目指すと、どうしてもチョロを改善したいと思ってしまう。スウィングをいじったり、球の位置を変えてみたり……。アカン、アカン。
 
ティショットや2打目で、ああでもない、こうでもないと試行錯誤すると、“とりあえず”グリーンどころか、なかなかフェアウェイを進めなくなってしまうのだ。

一方、“とりあえず”グリーン手前まで運ぼう、これを目指すと……チョロでもいいような気がしてくる。チョロなら、変にひっかけてOBする心配もないし、最低でも50Yぐらいは前進するので、運ぶという点では適している。そう考えると気楽になり、スウィングをその場で修正するという悪あがきもしなくなるだろう。パー4なら4回チョロれば、ミッションは達成できるので、うまくいけばダボで収まる。素晴らしいじゃないか。

え、ダボなんか嫌だって!?

何をおっしゃいますやら。ラウンド中に、スウィングを試行錯誤するうちに、ドツボにハマり、7や8を叩くことなんてザラでしょ。それと比べたら、チョロを受け入れ、4打でグリーン手前まで運んだほうが、断然いい。

ん、当たらないと気持ち悪いって?

それも理解に苦しむ。プロだって気持ちいいショットなんて1ラウンドに1発か2発だって言うよね。ということは、ほとんどが気持ち良くないってこと。それが普通。みなさんは、理想が高すぎるのだ。

チョロばかり出る日は、チョロデーだと割り切る。そして、気持ち悪かろうがなんだろうが、“とりあえず”グリーン手前まで運ぶ!

スコアを1打でも縮めたいなら、これが鉄則だとボクは考える。

グリーンに乗せることよりも、まずはグリーン手前まで運ぶことを考える。すると、途中でスウィングを気にすることがなくなり気持ちが楽になる

日によっては、ダフリデーもあるだろう。どうやってもダフリしかでない日。1WやFWはソールがすべるからいいとして、アイアンのダフリは最悪だ。飛距離1Yってこともあるからね。

でも、心配ご無用。ダフリは球を左に置けば簡単に改善する。ラウンド中でも、これぐらいなら試してみてもいいと思う。余談だが、ダフリを改善するのに球を右に置く人がいるけど、逆よ。アイアンの場合、球を右に置くと入射角がきつくなるから、余計にダフるので要注意。

まぁ、何はともあれ、ラウンド中にあれこれ考えても、いいことないので、“とりあえず”無心でグリーン手前まで運ぶこと。ミスの検証はラウンド後に、じっくり時間をかけて行えばいい。“とりあえず次からはその線で、よろしくお願いします!


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年12月24日号より