【読者記者】No.1880「ほとんどすべての番手でボールが右に飛んでしまいます」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ボールがつかまらない」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ユニオンゴルフクラブ
読者記者No.1880 河野創さん
●30歳 ●会社員 ●182㎝・75㎏ ●ゴルフ歴/8カ月 ●ベストスコア/ハーフ60 ●ドライバー飛距離/180ヤード
先生/橋爪力
71年生まれ、千葉県出身。02年、プロ入会。ショートゲームが得意で、アプローチの指導の上手さには定評がある。千葉県の「ユニオンゴルフクラブ」を中心にレッスンを行う
河野さんのお悩み
「ボールがつかまらずスライスする」
ドライバーからアイアンまでほとんど全番手でボールが右に出て、長いクラブほどスライスもします。どうしたらしっかりつかまりますか?
インパクト手前からフォローにかけて、ヘッドを上向きにはね上げるような動きが見られる(3~4コマ目)。これだとフェースは開くので、ボールはつかまりづらい
河野 どの番手でも右に出やすくて、そこから右に曲がります。
橋爪 ビギナーのうちはやっぱりボールを「上げたい」気持ちが強いので、フォローでヘッドを上方向にはね上げるように振ってしまいがちです。でもそうすると、インパクトでフェースは開くので、ボールは右に飛んでしまいます。
河野 確かに、上に向かって振っていた気がします。
橋爪 フォローの位置でヘッドを体の左横に持っていってみてください。そうすると自然にフェースは閉じますよね?
河野 そうですね。
橋爪 では、その位置にクラブが収まるように意識して、小さめのスウィングでボールを打ってみてください。
河野 あ、ボールがつかまる!
橋爪 その動きをキープしたまま、段々スウィングを大きくしていくと、スライスは出なくなります。
<問題点>
ヘッドを上方向に振り抜いている
フォローでヘッドが目標方向の高い位置に振られ、フェースが上を向いている(写真)。これは、ボールを上げようという意識が強すぎる証拠
記者『どうしてもフェースが開きます』
プロ『「上」じゃなく「左横」に振り抜きましょう』
フォローを左に出してハーフスウィング。
ボールがつかまる感覚が出てきた!
Point 1
フォローでトウを真上に向ける
体の左横に振り抜いたとき、フェースが上(空)を向いていては意味がないので、トウが上を向くように意識して振り抜くのがいい
Point 2
最初は手首をねじる感じでOK
手首は「使わない」ようにアドバイスされることも多いが、フェースを閉じる動きを覚えるために、最初は使いすぎるくらい使っていい
Drill
クローズスタンスでボールを打つ
通常のアドレスから軽くジャンプして、クローズスタンスにする。スタンス通りに振って、インからボールをつかまえる動きを覚える
ボールの先でフェースが閉じるように振る
ボールより先の地点で、フェースが閉じることをイメージしながら振る(写真左)。真っすぐヘッドを出すと、フェースは開きっ放しになる
<取材後記>
打った後の形は考えてなかった
インパクトをどうするかは意識していましたが、その後でクラブがどうなるかは考えていませんでした。フォローから逆算するほうが、簡単にフェースをコントロールできました。
月刊ゴルフダイジェスト2024年10月号より