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【アプローチ】ピンまで40~70ヤード。魔の距離から2打で上がる! by石井忍(基本編)

パー5の3打目、4打目、ティショットを曲げてしまった後のパー4の3打目などに出くわす、ピンまで40~70ヤードの距離。ダフリやトップのミスを防ぎ、できれば「2打」で上がるための秘訣を石井忍プロに教わった。(基本編)

【解説】石井 忍プロ
1974年生まれ。ツアープロを経て、プロコーチとして多くのプロを指導。「Ace Golf Club」を主宰しアマチュアへの指導も行う

大きなミスをなくすには手首の使い方が大事

40〜70Yの中途半端な距離は、距離感を出すのが難しいうえ、ダフったり球を曲げてグリーンを外すケースも多く、苦手意識を持っている人も多いのではないだろうか。このくらいの距離でミスが多い人は、ハンドダウンに構えすぎているかもしれないと石井忍プロは指摘する。

石井 ハンドダウン状態でクラブを扱うと、手首が手の甲側に折れやすいため、インパクト時のロフトやフェースの向きが安定せず、振り幅もコントロールしにくくなってしまうんです。その結果、40〜50Yの短い距離ではゆるんでダフるミスが出やすく、60〜70Yの長めの距離になるとフェースが返りすぎて引っかけるミスが多発します。

コントロールショットはボールに近く立ち、短く持ってハンドアップ気味に構える

コントロールショットで距離や方向を揃えるには、ハンドファーストでロフトを立ててインパクトする必要があると石井プロ。そのカギとなる動きがハンドアップだ。

石井 ポイントは、左手首を手のひら側に折りつつ親指を押し下げるように“掌屈”してインパクトすること。この形をバックスウィングの早い段階で作り、スウィング中はそのままキープしてください。その準備として、SWのヒール側にコイン1枚が入るくらい、ハンドアップに構えましょう。

【ハンドダウンの悪影響①】フェースが左を向きやすく引っかけやすい
ハンドダウンに構えるとクラブはアップライトになるが、ロフトの多いウェッジでこれが過剰になると、フェースが左を向きやすい。

【ハンドダウンの悪影響②】手首が動きやすくインパクトが不安定
ハンドダウンなスウィングは手首がグラつきやすいが、とくに左手首が甲側に折れるとロフトもフェースの向きも狂いやすく不安定。

【ハンドダウンの悪影響③】ボールから遠くなって軌道がフラットに
ハンドダウンに構えるとボールと体が遠くなり軌道がフラットになりやすいので、フェースの開閉量も増え、方向性も出しにくい。

タイガーも意外に近く立っている
アプローチの名手のアドレスを見ると、かなりボールに近く立って
いる選手が多い。タイガーの構えもかなりハンドアップだ

ハンドアップ&ハンドファースト

インパクトはこの形

【ポイント①】手元が少し上がってハンドアップ気味
インパクトでは、左手親指のつめの先を地面に向けるように押し込み、手首が小指側に折れてアドレス時よりもハンドアップになる。

【ポイント②】手元が押し込まれてハンドファースト
左手首が手のひら側に折れるとともに、アドレス時よりも手元が目標方向に押し込まれ、スクェアフェースのままハンドファースト。

【チェック】左手首の“掌屈”が必須
上の動作を行うためには、左手首が手のひら側に折れる「掌屈」の動作が不可欠。左前腕を外旋させながらバックスウィングしよう。

シャットフェースになります

月刊GD2019年7月号より

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