【読者記者】No.1871「8番アイアンで120ヤードしか飛ばない! もう少し飛ばしたいのですが…」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンの飛距離が出ない」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/オールデイゴルフ馬橋
読者記者No.1871 山下康彦さん
●49歳 ●会社員 ●170cm・66kg ●ゴルフ歴/9カ月 ●ベストスコア/114 ●アベレージスコア/125 ●ドライバー飛距離/200ヤード
先生/加藤颯
98年生まれ、埼玉県出身。大学卒業後、競技ゴルフに転向し、わずか2年でPGAティーチングプロ実技試験合格。ツアープロを目指しつつ、レッスン活動を行う。オールデイゴルフ所属
山下さんのお悩み
「8番アイアンで120ヤードしか飛ばない」
ゴルフを始めてから、正確性重視でスウィング作りをしてきたせいかアイアンの飛距離が出ません。8番で140ヤードは飛ばせるようにしたいです。
ダウンスウィングに入ってからの足の動きが少なく、そのせいで腰を上手く回せていない(3~4コマ目)。足を使うことで飛距離は簡単に伸ばせるはず
山下 8番アイアンで110〜120ヤードしか飛ばないんです。
加藤 山下さんは足をほとんど使えていないので、そこを改善すれば簡単に飛距離は出るようになります。実は、ゴルフ以外のスポーツだとほぼ無意識に足を使っています。たとえば、野球のバットスウィングみたいに、クラブを振ってみてください。
山下 こんな感じですか?
加藤 ほら、テークバックでちゃんと左足をヒールアップして、それを踏み込みながらスウィングするじゃないですか。それと同じことをゴルフのスウィングでもやってみましょう。わかりやすいように、トップでわざとヒールアップして、上げた左かかとを下ろすのをきっかけにダウンスウィングしてみてください。
山下 動きがスムーズになって、明らかにヘッドスピードが上がったのがわかります!
<問題点>
テークバック途中まで下半身が回転しない
足を動かしてスウィングする意識が弱いため、始動直後は足がまったく動かない。この時点で足を使うことで、全体の動きが力強くなってくる
記者「頑張って胸を回しています」
プロ「足から動くともっと大きく回れます」
テークバックで右かかとに体重をかけて回る
足裏にかかる圧力を左右交互に入れ替える(右足かかとと左足つま先→左足かかとと右足つま先)だけで、下半身を回転させる力(トルク)を発生させられる。土踏まずを境にして、かかとを上げ下げしながら振ると、この感覚がわかる
クラブが必要以上に背中側に上がる
足を動かさずに(腰を回さずに)胸だけを回すと、クラブがインサイドに引かれすぎるため、反動で切り返しのときに外から下りやすい
野球のバッティングの要領で左足をステップ。
クラブを加速して下ろすコツがわかってきた!
Point 1
手の位置を肩より少し高くする
足を使ってテークバックすると、無理なく左肩が深く回るので、腕を一生懸命引かなくて済む。その結果、手の位置は高めになる
Point 2
左足かかとに体重をかけて回る
切り返しは左足の踏み込みから。ヒールアップするかどうかは人それぞれだが、練習ではかかとを上げて、下ろすほうがわかりやすい
<取材後記>
動きの順番がわかった
切り返しをどこから動かすかで、これほどスウィングのナチュラルさが変わるとは思いませんでした。左足から動かすと、そこから徐々に上方向に動きが連鎖するのがわかりました。
月刊ゴルフダイジェスト2024年8月号より