【臼井麗香に学ぶ上達法】ドライバー編「小さく、強く」を意識して精度が格段にアップ!
プロ6年目にして、悲願の初優勝を手にした臼井麗香。最後は、スウィング改造のポイントとプレショットルーティンのコツについて聞いた。
PHOTO/Hiroaki Arihara、Shinji Osawa、Tadashi Anezaki THANKS/アコーディア・ゴルフ技術研究所
解説/大本研太郎
1974年生まれ。宮城県出身。2018年PGAティーチングプロアワード最優秀賞受賞。東浩子、藤田さいき、臼井麗香、永嶋花音などを指導中。GPC恵比寿主宰
- プロ6年目にして、悲願の初優勝を手にした臼井麗香。アプローチで重要なポイントや練習法について、引き続き、大本研太郎コーチに解説してもらった。 PHOTO/Hiroaki Arihara、Shinji Osawa、Tadashi Anezaki THANKS/アコーディア・ゴルフ技術研究所 臼井麗香 1998年生まれ。栃木県出身。3歳からダンスやバレエを習い、宝塚歌劇団に憧れて……
- アクサレディスで悲願の初優勝を手にした臼井麗香だが、いったい何が進化したのか? 臼井にショートゲームを教える大本研太郎コーチに話を聞くと、すべてのゴルファーの上達に役立つヒントがいっぱいだった! PHOTO/Hiroaki Arihara、Shinji Osawa、Tadashi Anezaki THANKS/アコーディア・ゴルフ技術研究所 臼井麗香 1998年生まれ。栃木県……
「小さく、強く」
可動域の範囲でしっかり振る
ここ2シーズンほど調子を落としていた臼井が、今シーズンの最初の試合でいきなり優勝してみせた勝因は、ひそかに進めていたスウィング改造にもある。
「以前は、自分の許容範囲を超えて大きく振っていたんです。でも、いまは『小さく、強く』というか、自分の可動域の範囲でしっかり振っている感じです」(臼井)
確かに、以前のスウィングと現在のスウィングを比較すると、大きく改造されているのがわかる。以前は、ティーアップを低く、ボールを頭のほぼ真下に置いて、上からダウンブローのイメージで打っていた。ところが、現在はティーアップを普通の高さに戻し、ボール位置も頭よりも左に戻して、レベルブローから自然なアッパーで打っている。
ミート率で飛ばせるコンパクトなスウィングを手に入れて開眼したようだ。
修正Point 1
トップをコンパクトにした
自分のキャパシティを超えるほど大きなスウィングになっていた臼井は、右足にしっかり乗ることによって、トップがコンパクトな位置に収まるようになった。このトップを手に入れ、臼井のショット精度が上がった
修正Point 2
低かったティーアップを通常の高さに
修正Point 3
ボールを斜め横から見る
臼井麗香の1Wスウィング
「いま&ココ」に集中できる
プレショットルーティン
――練習や普段のラウンドではできても、試合になると上手くいかないのがゴルフだと思うんですが……。
大本 僕は臼井プロのショートゲームとメンタルを見ているんですが、試合でいかに普段通りのパフォーマンスを発揮できるかが重要で、僕はこれを“いまココ状態”と呼んでいます。
――いまココ状態?
大本 ゴルファーは、『前にこのホールで引っかけちゃったな』とか『ここをパーで切り抜けたら勝てるかな』とか、意識が過去や未来に飛んでしまうんです。そういうさまざまな思いをすべて断捨離して、いま、ココで、やるべきことだけに集中することです。
――雑念が頭をよぎる。
大本 ターゲットだけに集中して、過去も未来も、スウィングのことも考えない。
――スウィングのことを考えるのもダメですか!
大本 どう振ろうと考えた瞬間、上手く体が動かなくなるからです。“いまココ状態”を作るには、ボールの後ろからターゲットを確認したあと、できるだけターゲット方向を見たままアドレスに入ることが重要です。
メンタルPoint 1
ターゲットを見ながらアドレス位置まで移動
メンタルPoint 2
打順待ちのときはスウィング以外のことに意識を向ける
大本プロのおすすめルーティン
週刊ゴルフダイジェスト2024年5月28日号より