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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.119 いちばん簡単な“低い球”の打ち方

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

みなさんは低い球を打ちたいとき、どうやって打つ?

ボールを右に置き、左足体重で、上からヘッドを入れる。教科書には、そんな風に書いてあることが多いだろう。もちろん間違いではないが、難しいよね。

ボクはもっとシンプルな方法で実践している。ヘッドスピードを変えるだけ。

ヘッドスピードが速い人は球が上がる。ヘッドスピードが遅い人は球が上がらない。この事実を利用すればいいのだ。つまり、低い球を打ちたければ、ただ単に軽く打つ。これがボクの方法だ。軽く打てば当然、ヘッドスピードは落ちるので、必然的に球が低くなる。球の位置、ヘッドの落とし方、振り幅などを、意識的にアレンジする必要はない。「軽く打つ」これだけイメージすれば、あれこれ考えなくても勝手に球は低くなる。

ただし、「軽く」と「ゆるむ」は違う。あくまでインパクトはしっかり。これが鉄則だ。パットは軽く打つときでも、インパクトはしっかり打つでしょ。それと同じこと。

低い球と高い球って、なんとなく高い球のほうがかっこよくてイメージがいいけど、実はコースで使えるのは低い球のほう。アゲンストのときも有利だし、グリーン手前に木があって下を狙いたいときにもいい。ミスしたときの曲がりも少ない。練習するなら、断然低い球なのだ。50ヤードを52度で練習するなんてちょっとでいい。それよりも、8Iや9Iを使って、低い球で50ヤード打つ練習のほうがよっぽど実戦的である。

打ち方は無視して8Iでキャリー50ヤードを打つ。とにかく、これだけをイメージして打ってみて。そこで、ガチガチに力を入れて、マン振りする人はまずいないはず。普通にかる~く、ポーンと打つでしょ。そしたら、勝手に低いライナーになるよね。それこそが、レベルを問わず、もっとも簡単な低い球の打ち方である。さらに、球が落ちたとき、どっちに跳ねた? これも覚えておくと便利。アプローチの際、カップの位置によって、狙いを明確にできるからね。ボクは右に跳ねるから、上りのフックラインならほぼほぼ真っすぐ狙う。そうすると球の回転とラインが相殺してちょうどいい。といったように。

まぁ、そこまで考えずとも、軽く振って低い球が打てれば、相当コースマネジメントに“こなれ感”が出るはずだよ。あの人、そんなにスゴイ球打つわけじゃないのに、なんかスコアまとめてくるよね。みたいな人、いいと思わない? 地味だけど“滋味”な料理みたいで。

ヘッドスピードを上げる練習も悪いとは言わないけど、ヘッドスピードを落とす練習のほうが簡単で実戦的。軽く振って低い球で、目指せ、滋味ゴルフ!

ロフトを立てたり、ボールを右足に置く必要はなく、ヘッドスピードを落とすだけで、低い球が打てる。いつも通りのスウィングで、大きい番手でキャリー50ヤードを打つイメージで振ろう


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年8月6日号より