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【距離のあるバンカー②】ピンまで100Yと50Y。「確実にボールを拾うため、遠くに立ってシャットフェース」高橋竜彦プロ

フェアウェイバンカーからの上手な打ち方はわかったけれど、PWくらいで打てるピンまで100Y前後の距離は、できればグリーンにしっかり乗せていきたい。さらに精度を上げて打つ方法を教えてもらった。

【解説】高橋竜彦プロ
高校で日本一を経験し、日大から97年にプロ入り。05年にアイフルカップで初優勝。06年にはツアー選手権も制した

【応用編100Y】短いクラブはとくに打ち込みすぎに注意

高橋 番手が下がったんだから普通に打てば精度も上がるはずなんですが……あえて言うなら、ショートアイアンやウェッジで起こりがちなミスに気をつけることでしょうか。

ショートアイアンやウェッジで起こりやすいミス? それってどんなミスなんだろう。

高橋 クラブが短くなるぶん、スウィング軌道がアップライトになりすぎて、打ち込み気味になってしまうことです。ショートアイアンやウェッジはミドルアイアンよりもバウンスが大きいため、打ち込んだときにソールが砂に当たるリスクも増えます。

高橋 ですので僕は、スウィング軌道を少しフラットにして横振りをイメージし、クラブフェースのトウ側でボールを拾うようにして打つんです。フェースの開閉もより強調し、強めのフックで狙っていきましょう。

【注意】ショートアイアンやウェッジは過剰に縦振りになりやすい

クラブが短くライ角がアップライトなショートアイアンやウェッジは、自然と軌道が縦振りになり、打ち込み気味になりやすい。

100Yのバンカーショット、いつもより遠くに立つ

【ポイント①】ちょっと球から遠く立ちボール位置は真ん中

フラット軌道を意識するため普段より少しボールから遠めに立つ。ボール位置は右にしすぎず、スタンスの真ん中で。

【ポイント②】左ひざを伸ばして振り抜いていく

ダウンスウィングで上体をボールに近づけない。インパクト前後で左ひざを伸ばしながらヘッドを振り出していくイメージだ。

【ポイント③】タメを作りすぎずに払い打ちのイメージ

ダウンスウィングのタメが強いと入射角が鋭角になるので、手首のコックを抑えめにすることで入射角をゆるやかに払い打つ。

【ポイント④】体重移動は抑えてその場でバックスウィング

体重移動は抑えめにし、頭の位置が動かないようにバックスウィング。もちろん大振りは厳禁で、バックスウィングは肩までで。

【ポイント⑤】フェースのトウ側でボールをとらえる感覚

フェースターンの意識は150Yよりも強め。扇形のインパクトゾーンのなかで、フェースのトウ側でボールをとらえる感覚。

【特別編50Y】シャットフェースのまま右に振っていく

フェアウェイバンカーの最難関といえば、50〜60Yの距離かもしれない。フルショットしにくいのでダフりやすいし、エクスプロージョンでは届かない。こういう場合、プロはどうするのだろう。

高橋 これは本当にダフりやすいので、プロだってイヤな状況ですよ。だから、とりあえずダフらず出せればOKと考えるなら、フェースをかぶせてトウ側でボールをかき出すように打つのが安全ですね。

これがいちばんダフりにくいということなのだろうか。

高橋 左足体重で構えて、体重移動なしで左軸のまま打つんです。ポイントは、フェースを一切開かずシャットフェースのまま使うこと。球は上がりませんが、ダフらずクリーンにコンタクトできます。

この場合は、上から打ち込むということだろうか。

高橋 打ち込むには打ち込むんですが、カットにガツッといっちゃダメ。卓球のドライブをかけるように、アウト・トゥ・アウト軌道で振ってフェースの先っぽでボールを引っかけるように打つんです。脱出だけならこれがいちばんですよ。

左体重のまま低い球で出す

左足体重で構え、体重移動せずにバックスウィング。アウト・トゥ・アウト軌道でボールをかき出すように低いフックを打つ。

アウト・トゥ・アウトで振るポイント

【ポイント①】シャットに上げて右に振っていく

シャットフェースに外にバックスウィングし、そのままフェースを一切開かずにアウトサイドに振ってトウ側でボールを拾う。

【ポイント②】左足を深く埋めてクローズに立つ

左足が少し前に出るクローズスタンス。左足を深めに砂に埋めて左足体重で構えたら、体重移動せず
に左軸でスウィングしよう。

【ポイント③】右手を下に向けたまま左軸で振っていく

スウィング中、フェースは一切開かない。右手のひらを地面に向けたまま押さえ込むようにインパクトし、そのまま振り抜く。

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