【読者記者】No.1853「短いアイアンで引っかけ出る。フェースを返さないように意識しているんですが…」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ショートアイアンの引っかけを解消したい」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ZEN GOLF RANGE 下丸子店
読者記者No.1853 槌屋順子さん
●主婦 ●ゴルフ歴/10年 ●ベストスコア/81 ●アベレージスコア/92 ●ドライバー飛距離/170ヤード
先生/川辺貴博
76年生まれ、神奈川県出身。日体大荏原高校、東北福祉大ゴルフ部を経て、社会人生活を経験した後、13年、プロ入会。できるだけわかりやすい言葉で、論理的に指導。「ZEN GOLF RANGE」下丸子店所属
槌屋さんのお悩み
「ショートアイアンが引っかかる」
短いアイアンになるほど引っかけがよく出る気がします。なるべくフェースを返さないように打ってるつもりなんですが……。
トップがアウトサイドかつ高いところに上がっていて(2コマ目)、そこから左に振り抜いているため(4コマ目)、やや強いカット軌道になっている
槌屋 何で引っかけるんですか?
川辺 少しアウトサイドインが強くて、フェースがかぶってますね。インから下ろすには、まずトップで右ひじを地面に向けてシャフトを寝かせることが必要です。それと、右手自体を外回しして下ろすイメージがあるといいですね。たとえば、タオルを持って(自分から見て)時計回り方向にぐるぐる回すと、この感覚がわかります。
槌屋 途中で右ひじを体に引き付けるとうまく回せます。
<問題点>
トップで右ひじが横を向いている
トップでクラブが立つほど、ダウンスウィングがアウト‐インになりやすい。右ひじを開く(右わきを空ける)と、連動してクラブが立ってしまう
記者「クラブが外から下りちゃいます」
コーチ「トップの右ひじの向きがポイントです」
トップで右ひじを地面方向に向けると、自然にわきが締まり、シャフトが寝た形になる。ここから手を下ろすと、クラブは寝た角度を保ったまま下りてくるため(写真右)、軌道がイン‐インになり、フェースがかぶりづらくなる
トップの形を整えるストレッチ 1
右ひじを支点に前腕を背中側に倒す
右腕を肩から水平に伸ばし、ひじを90度曲げる。そこから、ひじを支点に手を後ろに倒すと肩が回転するのがわかる。ここの可動域がトップでは重要
トップの形を整えるストレッチ 2
大きめのタオルをぐるぐる回す
右腕を時計回りに大きく回す動きは、ダウンスウィング時の右腕の動きと類似している。右手でタオルを持ち、肩とひじを動かしてなるべくタオルを大きく回す。切り返し時に肩が外旋する感覚や、ダウンスウィング中盤で右ひじを絞る感覚がわかる
Point
フェースは少し開いて構える
ショートアイアンはそもそもフェースがかぶりやすいので、最初に少しフェースを開いて構えるといい
Drill
体の右サイドでクラブを振る
真っすぐに立った状態で、体の右サイドでクラブをぐるぐる回すと、イン‐アウトに振る感覚がつかめる。胸の前でクラブを回すとアウト‐インの感覚に近くなる
<取材後記>
右肩がきちんと回るようになった
最初は全然うまくタオルを回せませんでしたが、右ひじを体に引き付ける感覚がわかったら、うまく回せるようになりました。そのとき、実は(右)肩が動いていることもわかりました。
インサイドからヘッドが下りるようになった!
右腕、右ひじの使い方がよくなったので、トップで手が上がりすぎることもなく、自然にインからクラブを下ろせるようになってきた
月刊ゴルフダイジェスト2024年3月号より