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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.103「調子が悪い、上手くいかない…悩んだら初心に帰ろう」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

ゴルフが上手くいかなくなると、スウィングづくりに専念する人って多いよね。もちろんそれが悪いことだとは思わない。

ただ、スウィングづくりってどんなことするのかな? 打ちたい球筋、直したい癖などが明確にわかっているならいいが、ただ闇雲に打ち込んでも、あまり意味がないような気がする。じゃ、なにをすればいいのか!?

そう思ったら、一度初心にかえってみるのはどうだろうか。

まず、これまで詰め込んだ理論を一旦忘れ、イチから直してみよう。イチからのイチとは、基本のこと。つまり、グリップ、アドレス、球位置。この3点を、とりあえずスクェアにする。癖でオープンスタンスになっている人やストロンググリップ気味の人は、違和感がハンパないかもしれないが、ともかく一度リセット! そうしたら、何も考えずに適当にクラブを振ってみよう。番手は何でもいいよ。アイアンが嫌いなら1Wでもいいし、UTでもいい。大切なのは、軌道がどうとか、入射角がどうとか、一切考えないこと。体が動くままに振る。素振りは、したければすればいいし、したくなければしなくてもいい。とにかく、何も考えずに振る。

昔ゴルフを覚えた人は、「腰を切れ」とか「肩を回せ」とか「頭を残せ」とか散々言われただろう。でも、初心者にそんなこと言っても、意味がわからないし絶対にできない。それなのに、初心者だから仕方がないと、みんな頑張って教えを守ろうとする。現在、イマイチ上達しないという人はそうしたことが積み重なり、だいぶスウィングをこじらせてしまった結果だと思う。

それを直すには、一度すべてをリセットし無の境地で振ってみること。そうすると、意外とスコーンと気持ちよく当たったりする。今のクラブは性能もいいからスクェアに握って、スクェアに構えて番手なりの球位置を守れば、ちゃんと芯を食って真っすぐ飛ぶのだ。そのときの気持ちよさや、楽しさを、再確認してほしいんだ。

ゴルフ雑誌でこんなこと言ったら怒られるかもしれないけど、万人に共通するレッスンは基本だけだと思う。ボクもゴルフを始めたとき、母親に基本のキだけを教わったが、あとは全部自分で試行錯誤しながら身につけた。

スクェアがわからない場合は、信頼できる先生を見つけて教えてもらって。その際は、何人にも聞かずできればひとりに絞ったほうがいいかな。雑誌を読んだり、動画を撮ったりして、研究してネクストステージに進むのはその後でも十分だ。まずは“遊ぶつもりで”今のスウィングをぶっ壊し(笑)、改めて基本をおさらいする。そして当たったときの楽しさを再確認! スコアが伸び悩み悶々としている人は、それをミッションにしてみて。

スウィングのことが少しわかってくると、初心を忘れ「あれもこれも」と考えがち。そんなときは、余計なことは何も考えず純粋にスウィングしてみよう。意外と上手くいくことが多い


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年3月19日号より