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【読者記者】No.1842「どのクラブでもボールが左に飛んでしまうんです」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「引っかけを直したい」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/学芸大ゴルフスタジオ

読者記者No.1842 鈴木有紀子さん

●会社員 ●ゴルフ歴/4カ月 ●ベストスコア/115 ●アベレージスコア/117 ●ドライバー飛距離/170ヤード

先生/西澤優子

大分県出身。森守洋プロが主宰する「森ゼミ」に入会し、インストラクターの道へ。東京・目黒区の「学芸大ゴルフスタジオ」コーチ。ゴルフを長く楽しむため、効率よく、体への負担が少ないスウィングを指導する

鈴木さんのお悩み
「ほとんどのクラブでボールが左に出る」


始めてまだ間もないですが、コースには積極的に出るようにしています。そのラウンドで気付いたんですが、どの番手もボールが左に出てしまうんです。


ボールに「当てる」意識が強いため、スウィング自体が小さく、切り返しで急いでいる印象。また、下半身より上半身主体のダウンスウィングになっている

鈴木 ボールが左に出ちゃうのは、なぜですか?

西澤 鈴木さんの場合、切り返しのときに手が前(ボール方向)に出てしまって、全体として目標より左に振っているのが原因です。フェースもその方向に向いているので、出球が左になるんです。

鈴木 もっとインから振らなきゃダメってことですよね。

西澤 実は、クラブを逆さに持ったりして連続素振りをすると、誰でも自然にイン‐インの振り方になるんです。でも、地面にある小さいボールに「当てよう」とすると、急に手が前に出ちゃう。だから、もっと大きいものを打つイメージをして、「絶対に当たる」と思って振ることが大事なんです。

鈴木 確かに、ビュンビュン連続で振ると、いつもと軌道が違う感じがします。

西澤 練習のときは、たとえば右足を1歩引いてボールを打ってみてください。インから下ろすという動きを、自分で意識してできるようになると思います。

<問題点>
切り返しで手元が前に出る

ボールに当てたい気持ちが強いため、上半身から急いで切り返してしまい、手が前に出て、軌道がアウト-インになっている

記者「左に振っちゃってる自覚はあります」
コーチ「トップから手は真下に下ろします」

トップからボールに向かって手を下ろすのではなく、ほぼ真下に手を下ろしながら、体を回転させることで、クラブが正しいプレーンに収まる。この感覚が体に馴染むまで、トップから手を下ろす動作を繰り返すと、だんだん、手が前に出なくなってくる

記者「どうしても当てにいっちゃいます
コーチ
大きいものを叩くつもりで振りましょう

ボールに「当てたく」なるのは、ボールが比較的小さい物体だから。もし、対象物が大きければ、当たらない不安はなくなるので、クラブを「振る」という本来の目的に沿った体使いが自然にできる。何か大きいものを叩くと、これがよくわかる

Point 1
グリップエンドを体から遠ざける

切り返しでは、グリップエンドを体から遠ざけるように、飛球線後方側に引くイメージを持つと、手を前に出さずに真下に下ろせる

Drill 1
手元側が重い器具を振る

手元側が重いものを振ると、カウンター効果で自然にイン‐インに振れる。そうした練習器具もあるが、アイアンを逆さに持てば代用可能

Drill 2
右足を1歩引いて打つ

右足を引くと、手元を下ろすスペースが広くなり、クラブをインから下ろしやすくなる。この感覚を覚えて、通常のスタンスでも再現するといい

<取材後記>
正しい軌道の残像が残った
右足を引くドリルで、クラブの通り道が残像みたいに頭に残って、普通のスタンスでもその通り振ってみたら、すごくうまくいきました。当てにいかなくても当たる感じでした。

月刊ゴルフダイジェスト2024年1月号より

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