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【浦ゼミナール】Vol.15「ロングアイアンを打つには、クラブの加速のさせ方にコツがあるんです」

身長171cmで420Yという驚異の飛距離を誇る浦大輔が、スキルアップのコツを伝授する連載「解決! 浦ゼミナール」。ストロングロフト時代とはいえ5番アイアンまではバッグに入れたいと思う人は多いだろう。ロングアイアンを打ちこなす秘訣について聞いた。

TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/√dゴルフアカデミー

前回のお話はこちら

ショートアイアンと違った打ち方が必要

――僕らアマチュアはどうしても5番アイアンが上手く打てません。浦さんくらいのヘッドスピードがあると苦にならないのでしょうが、やっぱりロングアイアンを打つにはある程度のパワーは必要なんですか?

 もちろんロングアイアンはロフトが立っていて球が上がりにくいので、打ちこなすにはある程度のヘッドスピードが必要です。でもロングアイアンはそもそもショ—トアイアンともドライバーとも違う打ち方が必要ってことを知らないと、パワーがあっても上手く打てませんよ。

――どういうことですか?

 ロングアイアンには、ロングアイアン用のヘッドスピードの上げ方があって、それができないと必要な球の高さを確保できないし、球の高さがそろわないんです。

ロングアイアンに必要なのは打ち出し角ではなく、バックスピンによって得られる最高点の高さ。前者を得ようとしてすくい打ちにならないように注意

 ショートアイアンは飛ばさなくていいクラブですし、ロフトもあって球が上がりやすいから、ダウンスウィングでクラブを重力に任せて落としながらヘッドを加速しさえすればいい。でもロングアイアンはそれでは打点のズレが生じやすいし球の高さも出しにくいので、重力に加えてクラブをスライドさせる動きを入れてインパクトゾーンでクラブ全体のスピードを上げる必要があるんです。これがとても難しい。ちなみにこの打ち方は、6番アイアン以上で必要になります。みなさん、ロングアイアンというと5番より上の番手というイメージを持っているかもしれませんが、アイアンは7番以下と6番以上でガラリと性格が変わります。ですので6番以上をロングアイアンだと思って打たないといけないんです。

――どうしてですか?

 もちろんロフトもありますが、ヘッド形状の違いですね。今のアイアンは7番まではウェッジに近い顔をしていますが、6番になると面長でフェースの高さが低くなるクラブが多い。そのため6番以上のアイアンは上下方向の打点のミスに極端に弱くなる。だから、打点の高低差を管理しながら、長いインパクトゾーンでボールを横からとらえないと距離のバラッキが出てしまうんです。イメージとしては、ハンドファーストを保ったまま、インパクトゾーンで手元を目標方向に押し込みながらボ—ルをとらえる感じ。こうやってロフトを立てて打つことでしっかりバックスピンが入って、ロングアイアンでも球が浮き、必要な高さが出せるんです。

ショートアイアンは振り子のイメージ。ドライバーはそれにシャフトのしなりが加わる。ロングアイアンは支点をスライドさせながらクラブ全体を加速させる必要がある。この差は7番と6番の間で起こり、ボール位置も7番と6番でボール1個ほど異なる
ショートアイアン…クラブの重さに任せた振り子のような動き
ロングアイアン…手元と一緒にクラブ全体を加速させて打つ
ドライバー…シャフトのしなりを使って加速


体重移動で軌道の最下点を左にズラす

――どうやったら、クラブ全体を加速させるインバクトを作れるのでしょうか?

 必要なのは「体重移動」。これに尽きます。切り返しの瞬間……というより直前ですね。トップの位置から体を目標方向に平行移動させることが絶対的な条件です。これによって軌道の最下点がボールの先に来ますので、長いソーンでボールをとらえることができるというわけです。

――これは、ほかのクラブのスウィングとはどう違うんですか?

 たとえばドライバーは、バックスウィングで右への体重移動が必要です。そしてその場でダウンスウィングするか、もしくは左に体重移動するとしてもアドレスの位置の手前まで。構えたところより左には移動しません。ショートアイアンは、アドレスの位置から右に一切移動せずその場でバックスウィングし、ダウンスウィングもその場でOK。体重移動は必要ありません。ロングアイアンは、アドレスの位置から右に動かずその場でバックスウィングします。これはショートアイアンと同じ。でもダウンスウィングで左への体重移動が必要なんです。この体重移動のパワーなくしてロングアイアンは打てません。

――それだとダウンスウィングで左に突っ込んで、カット軌道になったりダフってしまいそうです。

 突っ込んでいいんですよ、いうか突っ込まなきゃダメ。そもそも「左への移動=突っ込み」というイメージが間違っているんです。左へ移動することがダメなんじゃなくて、左に移動するときに、体全体でなく上体だけが動くから、軸が傾いて軌道が崩れるんです。

――なるほど。体全体で体重移動すれば突っ込みにはならない?

 そうです。トップから頭の位置が下がっちゃダメ。アマチュアにとっては、ちょっと浮き上がるくらいの感覚があるかもしれませんが、そのくらいでやって初めて平行移動になります。ロングアイアンが打てないという人は、これができていないんです。これは実はかなり誰しい動きなので、今回だけでは説明しきれないかな。

ロングアイアンは、バックスウィングで体重移動せず、トップから切り返しの瞬間に体全体を飛球線方向にスライドさせる必要がある。 この体重移動は上下動のない水平移動であることが大事

ショートアイアンに体重移動は必要ない。 バ ックスウィングは右には一切シフトせずその場で上げ、ダウンスウ ィングでもその位置を保ってクラブの重さで振り下ろす

――では、次回じっくり説明してもらいたいですね。

 でもその前に、ロングアイアン用のドリルを1つお教えしておきましょう。ドライバーくらい高くティアップした球をクリーンに打つ練習です。絶対ティは叩かない。もちろんあおり打ちはダメ。ボールだけをクリーンにレベルにとらえて、上下の打点をそろえる練習です。次回までにやっておいてください。

Drill
高くティーアップした球をクリーンに打つ


ボールだけをクリーンに打とうとしてあおり打ちになったり、ダウンブローを意識して打ち込みすぎるのはNG

月刊ゴルフダイジェスト2021年4月号より