【ゴルフジム】「ドライバーショットが途中で失速する感じで思うように飛びません」

ゴルフジム

2023.12.03

KEYWORD ドライバー奥山ゆうし練習法飛距離アップ

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ドライバーが思ったように飛ばない」というもの。その解決法とは?

PHOTO／Yasuo Masuda　TEXT／Daisei Sugawara　THANKS／BULLET GOLF 海岸通り

教える人／奥山ゆうし

おくやまゆうし。83年生まれ、埼玉県出身。日本大学ゴルフ部を経て、07年、プロ転向。11年、茨城県オープン優勝。現在、「BULLET GOLF 海岸通り」などでレッスン中

＜今週のお悩み＞
「ドライバーショットが失速して飛距離が出ません」

●今井達也さん（54歳／ゴルフ歴2年／ベストスコア97／平均スコア106／身長175cm）
ダウンスウィング中盤で右ひじが伸び、体から離れてしまっている（3コマ目）。これは、切り返しで上半身と下半身が一緒に動いてしまうことが原因。下半身から切り返すことができると、右ひじが体にくっついたままインパクトを迎えられる

今井　ボールが空中に飛び出してから失速する感じがして……。

奥山　右ひじをもう少しやわらかく使えるといいですね。テークバックの段階から、右ひじが伸びて腕が突っ張っている感じがします。そうなると、切り返しのときにクラブを体に引き付けられないので、上体と腕がまったく同じ運動量で下りてきてしまうんです。

上半身のパワーがボールに伝わっていません

右ひじを伸ばしてアークを大きくしようとしすぎると、切り返しで胸（上体）を回したときに、腕が同じ回転量でついてきてしまう（写真）。右ひじを適度に曲げると、腕が体に巻き付く形で遅れて下りてくるので、ダウンスウィング終盤のスピードが上がる

今井　上体が回転して、少し時間差があって腕が下りてくるほうがいいですよね。

奥山　そうなんです。切り返しは、まず左足、それから腰、上体が回転して、最後に腕が下りてくることでスピードが増幅します。まずは右ひじをリラックスさせてテークバックすることが大事。そうすると、トップで体を回したときに、勝手に右ひじが体に引き付けられて、右ひじが体にくっついたままインパクトできます。そのほうが、体全体のエネルギーがボールに伝わるんですよ。

今井　今までは、右ひじが突っ張って、腕が体から離れてしまっていました。

奥山　逆に左腕で引っ張る感じにすると、右ひじの力みが取れやすいです。左腕1本で、下半身からの切り返しを意識しながらボールを打つと、下半身と上半身のタイムラグを感じやすいと思います。

今井　左足から切り返すというのが難しいですが、うまくできると、「待っていたら勝手にクラブが下りてくる」感じになりますね。インパクト直前でヘッドが走る感覚もわかります。

これで解決！
「右ひじをリラックスさせて
　左足から切り返そう」

右ひじを体にくっつけて下ろす

切り返しで右ひじを体に引き付け、インパクトまで右ひじが曲がって体にくっついた状態をキープすると、体のエネルギーをしっかりボールに伝えることができる

Point 1
左足の動きから切り返す

左足を目標方向に回転させるようにして切り返すと、下半身と上半身の回転にタイムラグが生まれ、徐々に増幅したスピードを最後にクラブに伝えられる

Point 2
フォローサイドは左腕を素早くたたむ

ダウンスウィング側で右ひじを体にくっつけるのと同様に、フォロー側では左ひじを素早くたたんで体にくっつけると、ヘッドを不必要に減速させずに振り抜ける

Drill
左手1本でボールを打つ

左手でクラブを持ち、右手は左ひじの少し上を押さえる。この状態で、左足からの切り返しを意識してボールを打つと、下半身と上半身、上体と腕のタイムラグを体感できる

週刊ゴルフダイジェスト2023年12月12日号より