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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.99「下りのパットは“下っ面”で打つ」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

パターで重要なのは芯で当てること。だから基本的には、真っすぐ構えて、真っすぐ打つことが重要だ。もちろん、それは間違っていない。ただ、ボクからしたら、もうひとひねりしたいところ。

パターは形状によって特性が異なる。それぞれ利点もあれば、欠点もある。ちょっと道具に興味がある人なら、それをちゃんと理解し、利点を最大限に活かす打ち方を研究するだろう。でも、それだけじゃもったいないよね。せっかく欠点もわかっているなら、あえてそれを活かす打ち方も研究しておこうよ、というのがボクの考え。

実際ラウンドすると、利点を活かして芯で打つよりも、欠点を活かして芯じゃないところで打つほうがいいときも少なくないからだ。例えば、触っただけで1ピンくらいいきそうな下りのパット。利点を活かす打ち方のみ練習している人は、タッチを優しくしたり、振り幅を狭くしたりして対応するだろう。でも、タッチは優しくしようとすればする程、ビビってパンチが入っちゃうこともしばしば。そんなとき便利なのが、欠点を活かした芯外しの技。

球足が伸びないようにトウ側で打つのがいいって? いやいや、それじゃ甘い。本当に芯を外したかったら、打点を左右にではなく、上下にズラさなきゃ。

ご存じのとおり、最近のパターは芯がめっちゃ広いでしょ。だから、トウやヒールで打っても、あまり転がりに差が出ないのだ。そこで、利用したいのがフェースの下っ面や上っ面。どんなに最新パターでも、さすがにそこまで芯を広げることに成功していない。そこを、あえて利用するのだ。

先ほどのシチュエーションだったら、ボクはあえて ハンドレートに構え、フェースの下っ面で打つ。重心位置が高いネック付きのパターを使っているので、下っ面で打つと、まぁ、転がらない、転がらない! だからこそ、めっちゃ下りでもラインにのせやすいのだ。振り幅は5mなら5mなりの大きさなので、一緒にラウンドしている人がビックリするよね。「えっ! そんなに振ったのに、なんでオーバーしないの?」って。その微妙な表情を見るのが好き。もちろん、その技に気づき「お主、なかなかやるな~」とニヤリとする上級者もなかにはいる。

とりあえず試しに、ボールの位置は変えずハンドレート、真ん中、ハンドファーストの手の位置を変えて打ち比べ、転がりの差を実感してみて。使っているパターにもよるけど、結構な差が出て面白いよ。寒くて練習場に行きたくないときも、これならパターマットでできるっしょ。以上、今週のマニアック練習法でした

下りのパットでは、あえて芯を外して打つことでラインに乗せやすく距離感を合わせやすい。平らなところと同じ振り幅で打ってみて距離が合えば、芯を外して打てている証拠


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年2月12日号より