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【読者記者】No.1832「短いアイアンに限ってシャンクが出てしまいます」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ショートアイアンでシャンクが出てしまう」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ウェルグラスゴルフピア

読者記者No.1832 麻生直樹さん

●40歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/3年 ●ハンディキャップ/24 ●ベストスコア/96 ●平均スコア/105 ●178cm・95kg ●ドライバー飛距離/230ヤード

先生/横山健司

71年生まれ、東京都出身。04年、JPGA・A級ティーチングプロ資格取得。ヨコヤマ・ゴルフスクールを主宰し、都内を中心に多くのアマチュアゴルファーを指導。参松ゴルフ㈱所属

麻生さんのお悩み
「短いアイアンほどよくシャンクが出る」


アイアンのシャンクで困っています。ショートアイアンほど出やすいので、せっかくグリーンの近くから打っても乗らないことが多いんです。


ダウンスウィング後半から、右手、右肩、右ひざなどが前に出る形で、ヘッドを体から遠ざけてしまっている。この右サイドの動きがシャンクの原因か

麻生 ショートアイアンでシャンクが出ちゃって……。

横山 当てようという意識が強くて、手元をボールに向かって出してしまっているのがよくないです。手元を前に出すと、それだけでヘッドの通り道が体から遠くなりますし、手元の動きにつられて、右肩や右ひざが前に出ると、ヘッドはますます遠くなります。

麻生 それでフェースの根元に当たりやすくなるんですね。

横山 そうです。むしろ、手元は体に引き付けて、ヘッドが前に出るように振らないと、シャンクは直りません。たとえば、普段通りにアドレスして、ボールに当たらないように手前を素振りできますか?

麻生 かなり窮屈ですが……一応、できます。

横山 それができるということは、手元を体の近くに持ってこられるということです。そこでさらに、右手を使ってヘッドを返す動きを加えると、ヘッドの通り道とボール位置がぴったり合うようになりますよ。

<問題点>
手元の引き付けが弱くヘッドが遠くなる

ダウンスウィング後半で手元が体から遠く、ここからヘッドを返す動作を入れるとボールがネック部分に当たりやすい

記者「どうしても当てにいく振り方になっちゃいます」
プロ「ヘッドを振らないとシャンクは直りません」

慎重にボールに「当てよう」という意識が働くほど、手元が流れてリリースが遅れやすい。ダウンスウィングに入ったら、手元(左手)を左股関節方向に引き付けて、適切なリリースを促すことで芯に当てやすくなる

記者「体の近くで振るのが窮屈に感じます」
プロ「左手を支点にして右手で振れば大丈夫です」

「スプリットハンド」でヘッドを返す練習をしてみよう

両手の間隔を離して握る「スプリットハンド」で、腰の高さでクラブを振る。途中、左右の手の位置が入れ替わるが、そのとき左手は支点となってほとんど動かず、右手を使ってヘッドを返すのがわかるはず。これなら、左手はいくら体に近くても問題なく振れる

左手をボールに向かって出さない

Drill 1
近くに置いたボールを打つ

ボールを縦に2個並べ、遠いほうのボールに対してアドレスし、そこから近いほうのボールを打つ。手元を体の近くに通す感覚がわかる。

Drill 2
両手の間隔を空けた素振り後に打つ

スプリットハンドの素振りを数回繰り返した後、通常のグリップでボールを打つ。左手をボールのほうに出さずに、体に引き付けて打つ感覚が身につく

体を回せばヘッドを返しても引っかからない

左手を支点に右手を返す動きは、単独だと「すくい打ち」や引っかけにつながるが(写真左)、それに体の回転が加わると、フェースはスクエアになる。

<取材後記>
芯に当たるようになってきた
普段より体に近いボールを打つドリルは、かなり窮屈な感じがしましたが、そのほうが確かに芯に当たるということを実感できました。もう少し練習して、感覚に慣れたいです。

月刊ゴルフダイジェスト2023年10月号より

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