【ゴルフジム】「コースに出るとアプローチでミスばかり出ます」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アプローチのミスをなくしたい」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/横田英治ゴルフサロン CLUB HOUSE
教える人/岸部華子
きしべはなこ。95年生まれ、福島県出身。20年、JLPGAティーチングプロA級取得。基本動作を大事にし、ドリルを活用して指導。姉の桃子は女子ツアーで活躍中。「CLUB HOUSE」インストラクター
<今週のお悩み>
「コースに出るとアプローチでミスばかり出ます」
●伊藤 和志さん(54歳/ゴルフ歴20年/ベストスコア84/平均スコア95/身長169cm)
右手でクラブを操作している印象が強いスウィング。インパクト前に右ひじが伸び、体から離れているため、クラブが外から遠回りして(アウト‐インに)下りている。インパクトを安定させるなら、もう少し右腕と体を一体化させて振りたい
伊藤 アプローチがダフったり、チョロしたりで、とにかくひどいんです。
岸部 インパクトのときに、右手(腕)が「長い」のが気になります。右手はひじを曲げたまま体にくっつけて、「短い」状態でインパクトしないと、ヘッドがボールのところに正確に下りないんです。
伊藤 言われてみると、ダウンスウィングで右腕が体から離れますね。右ひじも伸びちゃってます。
右腕が必要以上に“長く”なっています
岸部 右手1本でクラブを持って、左手で右ひじを軽く押さえながら素振りをすると、右ひじを体から離さないで打つ感覚がわかりますよ。
伊藤 右ひじが伸びると、クラブが外から下りますね。右ひじを体につけたままだと、ちゃんとインサイドからボールに当てられます。
岸部 もう一つ大事なのがリズムで、たとえば上げるのがゆっくりで、ダウンスウィングで急に速くなったりすると、ボールに当たりづらいですし、当たったとしても距離感が合いません。上げて、下ろすというのを「イチ、ニッ」みたいな感じで、いつも同じリズムで振れるようになると、打点が安定して、距離感もよくなります。メトロノームを使って、自分が一番振りやすい(心地よい)リズムを探すのがいいんですけど、頭の中で「イチ、ニッ」と唱えながら打つだけでも、十分効果があります。
伊藤 今までは、下ろすときが少し速かったです。リズムを合わせると、確かにミスが減ります。
これで解決!
「右ひじを体から離さず
リズムを意識して振ろう」
正しいインパクトは右ひじが体から離れない
Point 1
右手を返さずに振り抜いていく
インパクト後も右ひじは体につけたままで、体の回転でヘッドを出していく。右手を返そうとすると右ひじが体から離れ、腕と体の一体感が崩れてしまう
Drill 1
右手1本でボールを打つ
クラブを右手で持ち、左手で右ひじを軽く体に引き寄せながら(添えるだけでも可)ボールを打つ。右腕と体を一体にして打つ感覚がわかる。練習用の短いクラブを使うと、さらに効果的
Drill 2
リズムを一定に整えて打つ
メトロノームを使って、常に一定のリズムで「上げて、下ろす」の動作を繰り返す。リズムが安定すると、クラブの動きも安定し、より距離感を出すことに集中できる
週刊ゴルフダイジェスト2023年8月22・29日合併号より