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【ゴルフジム】「ドライバーでもう少しつかまった強い球が打ちたい」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ドライバーで少しだけ右に出てしまう」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/G Factoryゴルフアカデミー

教える人/中島孝之

なかじまたかゆき。67年生まれ、神奈川県出身。PGAジュニアリーグ北関東ディビジョンのサブディレクターとして、ジュニア育成に力を注ぐ。茨城県プロゴルフ会副会長。「G Factory ゴルフアカデミー」代表

<今週のお悩み>
「ドライバーで少しだけ右に出ることが多いです」

●原口由佳さん(ゴルフ歴15年/ベストスコア86/平均スコア92/身長162cm)
ほんのわずかだが、トップで右ひじが背中のほうに外れていて、ダウンスウィングでそれを体の前に持ってくる修正動作が入っている(2~4コマ目)。最初からひじが体の前にあれば、もっとスムーズに振り切れるはず

原口 ドライバーがもう少しつかまって、もう少し飛距離が出たら……。

中島 テークバックで少し手を使いすぎていて、必要以上にトップが高く上がっていますね。本来はトップが高い(大きい)ほうが、ヘッドスピードアップには有利なんですが、長い距離をずっと加速させ続けるのは意外と難しいので、むしろトップはコンパクトにしておいて、フォローを最後まで回し切るイメージのほうが、結果的に速く振れると思います。

原口 トップは高くしなきゃダメだと思ってました。

中島 手を上げるんじゃなくて、胸の面を回転させて、トップでは胸が空を向くような感じで上げてみてください。そのとき、手はできるだけ力を入れないように。とくに始動直後は、手の力でクラブを持ち上げてしまいがちですから、その部分を「低く、長く」引くように意識するといいでしょう。

原口 こんなに低く上げるんですね。でも……ほとんど手を上げる感覚がないのに、きちんとトップの形になりますね。

手の力を使いすぎています

手を戻すために右肩が出てしまう
テークバックで手が主体になってしまうと、不必要にトップが大きくなり、ダウンスウィングで手が振り遅れやすくなる。それを無理に戻そうとすると、右肩が前に出やすくなり、その際、フェースが開いてしまう

中島 右ひじを地面に向けて、両腕がなるべく体の幅からはみ出ないように意識してください。右ひじが背中のほうに外れてしまうと、ダウンスウィングでそれを引き戻そうとして、右肩が前に出てしまいますから。

原口 トップで腕と上体が締まった感じがします。

中島 ダウンスウィングに入ってからも、両腕(ひじ)がずっと体の幅の中に収まっているのが理想です。

これで解決!
「両腕を体の幅に収めたまま
 体の回転で振っていこう」

始動を低く引くと体主体で上げやすい

アドレス時のヘッドのすぐ後ろ、ヘッドより少し高い位置に障害物があると仮定してテークバックする(写真)。ヘッドがぶつからないように、低く、遠くに上げようとすると、体の回転が主体になるのがわかる

Point 1
両腕はいつも体の前にある

テークバックでもダウンスウィングでも、両腕(ひじ)が体の幅から外れず、手が体の前にあるのがいい。腕が体の幅から外れると、振り遅れやすい

Point 2
トップでは右ひじが地面を向く

トップで右ひじを背中のほうに引きすぎると、ダウンスウィングでそれを元に戻す動作が必要になり、スピードロスの要因になる。右ひじを下に向け、両腕を体の幅に収める意識を持つといい。

Drill
小さいトップから大きく振り抜く

トップを極端にコンパクトにし、フォローは最大限に体を回して振り抜くことを意識して素振りをする。慣れたらボールを打ってみる。トップを無理に大きくしなくても、飛距離が出せることが実感できる

週刊ゴルフダイジェスト2023年6月13日号より