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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.76 パットは「イントゥイン」が正解ってホント?

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

これだけ長くゴルフをやっていても、いまだに目からうろこの発見をすることがある。この前も、パッティングであることに気づき、目の前がパーッと明るくなった。

パッティング軌道はイントゥインが理想だと言われている。アベレージゴルファーの多くは、手で真っすぐ上げようとすると軌道がアウトサイドインになり引っかけてしまう。一方、プロや上級者は肩の回転に従って上げるので、軌道がイントゥインになる。余分な手の動きがなくなるのでストロークが安定する点が、理想とされる理由だ。

ボクもそれを強く意識していたわけではないが、実際のところそうなっていた。それを自覚したのは、ある日のラウンドのこと。5番ホールのグリーンで、置いてあったピンフラッグの上で素振りをした。棒の上にヘッドを置き、普段どおりのストロークをすると、「ヘッドがえらいインに上がっているなぁ」と思った。そこで、試しにパターに書かれた線(サイトライン)で棒をなぞるように上げてみたんだ。フォローも、サイトラインと棒が重なるようにヘッドを動かしてみた。

そのときヘッドは自分から見ると、テークバックではやや閉じ気味に上がり、フェースがやや開き気味に抜けていった。つまり、アウトサイドアウト軌道。大げさに表現するとアルファベットのUの字を描く感じだ。えええー、閉じながら上げ、開きながら打つの? と思ったが、サイトラインやグリップのロゴがまったくよじれていないということは、真っすぐ動いている証拠だ。さっそく打順が回ってきたときに、試してみたら……見事カップイン!

6番ホール以降も面白いようにパットが決まった。新打法、採用! である。念のため、ラウンド後に動画を撮ってみたが、ぜんぜんUの字軌道には見えず、客観的には、めちゃストレートに見えた。

いろんなパターでもテストしてみた。センターシャフト、L字、2ボール……どれもいい感じに芯に当たった。2ボールだと、2つの白マルがえらいアウトに上がっていく感じなんだけど、ビデオでチェックすると、まったく違和感がなかった。

ボール位置もあれこれ試した結果、どこでもいいことがわかった。そりゃそうだよね、ヘッドが真っすぐ上がって、真っすぐ抜けるということは、つねにフェース面が真っすぐでロフトどおりに当たるということ。ショートパットの方向性がよくなることはもちろん、ロングパットも転がりがよく、最後のひと転がりに絶大な効果を発揮する。

みなさんもサイトラインのあるパターを持っていたら、ぜひ1度試してみてほしい。フローリングでもいいし、障子やふすまのレールでもいい。とにかく真っすぐな線とサイトラインが重なるようにストロークすると、「本当の真っすぐってこういうことか」とわかるはず。最初は手で、慣れてきたら肩でストロークできるように練習してみて。

感覚的にはかなりアウトサイドアウトに振るイメージで、ちょうど真っすぐになる。フェース向きがつねにスクエアなので、ボールが真っすぐ転がりやすくなる


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年7月3日号より