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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.68 「フォローを大きく」を意識しすぎていませんか?

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

ゴルフ上達の鍵はフォロースルーにある――それを聞いたみなさんは、おそらく「そうだよね。やっぱりフォローは大きくとったほうがいいよね」と思うだろう。実際、雑誌でも「飛距離を伸ばすなら、フォローは大きく!」というような記事をよく見かける。

その影響かわからないけど、アマチュアゴルファーの80~90%(※慎堂調べ)がテークバックよりフォローが大きい。つまり「テークバック<フォロー」のスウィングだ。比率はテークバック4に対し、フォロー6の印象だ。

でも、ボクはその逆でテークバックよりフォローが小さい「テークバック>フォロー」のスウィングを心がけている。テークバック6ならフォロー4ぐらい。とくにアプローチはこのイメージが重要だと思っている。なんで「テークバック<フォロー」がダメかというと……。

●理由その1:フォローを大きくしようとすると前傾角度がキープできず体が起き上がりやすいので、インパクトが安定しない。結果トップする。

●理由その2:インパクトでロフトが余計に寝やすくなるので球が上がりすぎてします。結果、ラインが出しにくい。

●理由その3:フォローに気をとられるのでインパクトがゆるみやすい。結果、ダフる。

まぁ、ひっくるめるとインパクトが安定しないってことにつきるかな。

逆にフォローを小さくすれば、インパクトが安定する。結果、フェースに球が乗りやすいし球も上がりすぎないのでラインが出るというわけ。球の高さも、ボクのイメージはヘソより下が正解。おそらく皆さんが思い描く理想よりもかなり低いはず。でもね、寄るのは絶対低いほうよ。

実際、練習場でもコースでもいいので「テークバック<フォロー」の人と「テークバック>フォロー」の人のアプローチを見比べてみてほしい。後者のほうが、断然スウィングが柔らかくいかにも寄りそうな雰囲気を出しているから。

じゃ、飛距離を出したいショットはどうなのよ? という疑問が沸くかもしれないが一緒よ。やっぱり「テークバック>フォロー」がいい。オーバースウィングはダメと、はなから決めつけている人も多いがそんなことはない。うちの母親もオーバースウィングを直したいという友達に言っとったよ。

「なんで直すの! もったいない。歳とったら体回らなくなるから、そのままにしとったらいいのに」って。

確かに、オーバースウィングはタイミングを合わせるのが難しいので、繰り返しの練習が必要かもしれない。でも、オーバースウィングの人って、なんだかんだ言って飛ぶやん。それがよいスウィングである何よりの証拠だ。

ということで、ショットが安定せずに困っている人は、一度テークバックとフォローの比率をクルリと反転させてみて。意外にいい感触を得られると思うよ。

トップの大きさは飛距離に直結する。オーバースウィングは必ずしも無理に直す必要はない


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年4月17日号より