【読者記者】No.1810 「左手首が硬い感じがして、ひどい時にはシャンクも。アイアンでうまくリリースするには?」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンでクラブをうまくリリースできない」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東京ゴルフスタジオ
読者記者No.1810 宮良浩二さん
●51歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/4年 ●ベストスコア/75 ●平均スコア/85 ●180cm・74kg ●ドライバー飛距離/235ヤード
先生/吉本舞
佐賀県出身。USLPGA「ティーチング&クラブプロフェッショナル」資格保持。楽しみながら上達を目指す。SNSでレッスン動画を多数公開。「東京ゴルフスタジオ」インストラクター
宮良さんのお悩み
「アイアンでクラブをうまくリリースできない」
アイアンのリリースがうまくできていない感じがします。左手首がブロックされる感覚で、ひどいときはシャンクになるんです。
ダウンスウィングに入ってから、下半身のスライド量がやや多い。下半身の左へのスライドが強くなるほど、リリースは起こりづらくなる
宮良 左手首が硬い感じがして、アイアンが気持ちよく振り抜けないんです。1ラウンドに1回くらい、シャンクも出ます。
吉本 手首はスウィングの「第1振り子」ですので、手首をやわらかく使うのはとても大事です。宮良さんの場合、インパクトのあたりでレッグアクション(脚の動き)の意識が少し強くて、それで手首の動きが抑えられてしまっている感じがします。超ワイドスタンスにすると、レッグアクションが使いにくくなって、強制的に手首が動くようになりますので、ちょっと試してみてください。
宮良 あ、脚が全然、動かない。これだと、インパクトを過ぎたところから、ヘッドの遠心力で左手首がギュンと返りますね。
吉本 その感覚で、まず手首の振り子を動かすと、それに連動して体が回転するようになるんです。クラブを2本持って、連続素振りをするとか、ボールをいくつか縦に並べて、連続で打ったりすると、その感覚がわかるはずです。
<問題点1>
足が動きすぎて腰が前にズレる
下半身の意識が強すぎると、スライド量が多くなったり、腰が前に出たりする(写真)。この状態になると手首の振り子は働きにくい
<問題点2>
リリースが遅れて手元が外に出る
下半身の意識が手首の意識を上回ると、インパクトゾーンでクラブがリリースされず、手元だけが前(体から離れる方向)に振られる
記者:手首の使いすぎはよくないですよね?
プロ:むしろどんどん使うほうがいいんです
Drill 1
超ワイドスタンスでボールを打つ
両足を極端に開くと、腕の振りと手首の動きだけでしか振れなくなる。インパクト後は自然に左手首が折れ曲がり、遠心力でヘッドが跳ね上がる。この手首の「振り子」を動かすことが、スウィングではとても重要
並べたボールを連続で打つ。
手首の振り子の使い方がわかってきた!
左腰はその場で回転
左手首を折り曲げることでヘッドが上方向に跳ね上がるように動く。このとき、左腰が開くように回転しフィニッシュに向かう
Drill 2
クラブを2本持って連続素振り
Point
右骨盤を高く保って下ろす
<取材後記>
左右対称の振りになってきた
今までは、ダウンスウィングだけでタメができて、フォロー側は手首をリリースできない、左右非対称スウィングでした。手首を使えると、ちゃんと左右対称に振れるんですね。
月刊ゴルフダイジェスト2023年4月号より